ふらり旅

鬼滅の刃無限列車と阿蘇周遊[3日目]白川水源茶屋・阿蘇中岳火口

2020年12月26日(土)の行動履歴

広川町、熊本県
<車移動>132 km 3時間53分 <徒歩移動> 3.5 km 1時間0分
あぴか北側駐車場 13:40
↓ 車- 25.2 km 43 分 国道325号 経由
熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川1 白川水源駐車場 14:22~14:44
↓ 車- 5.0 km 8 分
湧沢津水源 14:52~15:04
↓ 車- 12.2 km 26 分 県道111号 経由
風景写真を撮った場所 15:30~15:40
↓ 車- 4.2 km 9 分 県道111号 経由
駐車場 15:49~15:51
↓ 徒歩- 3.5 km 1 時間 0 分
駐車場 16:49~16:51
↓ 車- 2.9 km 9 分 県道298号 経由
草千里展望所 17:00~17:11
↓ 車- 13.0 km 29 分 県道111号 経由
あぴか北側駐車場 17:40~18:36
↓ 車- 4.8 km 10 分 国道212号 and 県道149号 経由
旅の宿 阿蘇乃湯 18:46~20:09
↓ 車- 4.4 km 8 分 国道212号 経由
あぴか北側駐車場 20:17~20:35
↓ 車- 4.9 km 6 分 国道212号 and 県道149号 経由
旅の宿 阿蘇乃湯 20:41~20:44
↓ 車- 55.3 km 1 時間 26 分 県道30号 経由
道の駅きくすい 22:10

あぴか北側駐車場 

朝起きて、北側駐車場のトイレに行った帰りに南の方向を眺めると、薄霧が立ちこめる朝焼けの風景の中に中岳の噴煙が見えた。

阿蘇市農村公園あぴかの北側駐車場から阿蘇中岳方面を望む

あっ、8時を過ぎている。しばし、ヘッド車のナビテレビで、連ドラを視聴した。土曜日は一週間の振り返り放送だ。

見終わったあとは、昨日の行程を振り返るGoogleマップタイムラインを編集したり、昨日撮影した写真を整理したりと、結構な作業量。ベッドをテーブルにセットし直して、作業に勤しんだ。

9時54分、ふと上を眺めるとトレーラーの天窓一杯に熱気球が見えた。ドアを開けて、空を見上げると、着陸態勢に入っているのだろう、ゆっくりと時間を掛けて降下してくる。

珍しい光景だ。

熱気球が富んできた
あぴかに降下する熱気球

気球が飛来してきたとき、2~3台のクルマも駐車場に入ってきた。どうやら気球のバックアップをする人達、あるいはギャラリーのようだ。

しばし、熱気球の着陸する様子をぼんやりと眺めた。気球は徐々に高度を下げ、駐車場の北側の広場に無事着陸した。

そういえば、昨日、ドライブイン水源も焼肉水源も閉店していた。今日はどうなのだろうか? 確認してみることにした。

まず、ドライブイン水源に電話をした。ツルルルル~、ツルルルル~…。呼び出し音が続く…。ん?今日もやっていないのか??

8コール目に繋がった。女将さんの声だ。
「すみません、ちょっと、お尋ねなんですけど、今日は、お店は開いてます?」
「いいえ~、今年はもう終わりました~」
「あらら~、そうですか。では、今度はいつからですか?」
「えーっと、まだ~、1月、2月はやる予定がありません。」
「あららら、1月、2月はずっと閉まったままなんですね~」
「そうですねぇ~、また、天気予報では、年末に雪が降ると言っておりますし、例年、1月、2月はやっておりませんので…。申し訳ありません~、今度は春ですねぇ。」
「ああ、そうなんですね~、じゃぁ、分かりました~。」
「申し訳ありませ~ん、今後とも宜しくお願いします。」
「ええ、こちらこそ~。では失礼しま~す。」
「失礼しま~す。」

そうだったのか…。ドライブイン水源は、例年、年末から2月末までは休業だったのだ…。そして、3月のいつから営業するかは、雪の状況などをみて判断しているようだ。

続けて、焼肉水源に電話を入れてみた。ツルルルル~、ツルルルル~、…。10コール目に留守番電話の自動音声で「呼び出しましたが、近くにおりません。FAXの方は送信ボタンを押してください。電話の方は、恐れ入りますが、後ほどお掛け直しください。」と言って、切れた。

確かめられなかったが、焼肉水源も同じやり方なのかもしれない…。まぁ、確認が必要だが…。

それにしても、3月までお預けとなると、行きたい気持ちが増幅してしまう。失ってみて、初めて有り難みに気付く、平凡な日常生活も同じだ。

阿蘇の美しい風景を眺めながら、トレーラーの中で、続ける事務作業…。脱日常のテレワークみたいで、確かに心地良さがある。

だけど、こんなに良い天気の時に、家の中にいるようなこんなことばかりしていていいのだろうか…。もったいない気持ちになってきた。

事務作業をやっては、不定期的におでんを食べて、空腹を抑える。当初の希望だった山菜バイキングに比べると、貧弱で場つなぎ的な食事になっているようにみえる。

しかし、このおでん、食材が減っても簡単に追加できるし、冬であれば鍋に入れっぱなしでも、定期的に火を入れれば結構長持ちするので、外食やインスタント食品への依存度が減らせるメリットがある。

さて、13時を過ぎた。トレーラーの中でPCに向かうのはこれぐらいにして、外に出る活動を開始しよう。まずは、白川水源茶屋の醤油の買い出し、南阿蘇の湧水の調達。そして、可能ならば、阿蘇中岳の火口見学…。こういったことを今日中にやっておきたい。

再度、腹の虫押さえのおでんを食べて、13時40分、ヘッド車のみで、南阿蘇の向けて出発した。

↓ 車- 25.2 km 43 分 国道325号 経由

あぴか北側駐車場を出て、国道212号線を左折。その次のT字交差点を左折して、左回りで南阿蘇に向かった。

北側の外輪山には今もなお土砂崩れあとが何カ所も残っている

白川水源駐車場

には、14時22分に到着。駐車場から白川水源までは、小川の横の遊歩道を歩いて行くのだが、スッキリした晴天の下、木々の間からは木漏れ日が差し込んでいた。

写真には、観光客があまり写り込んでいないが、そのような場面を撮っただけで、実際にはある程度の家族連れやカップル、グループなどが訪れていた。

白川水源を柵の外側から撮影

私自身は、柵の外から白川水源の様子を撮影したあと、橋を渡って水源茶屋に入店した。

以前だったら、入店後に黙って着席すれば、小さく切った小皿が幾つか運ばれてきて、水源茶屋で販売している醤油や酢、あるいはご飯の友などの試食させてくれていたのだが、そのサービスはコロナ対策のため現在休止中だ。

水源茶屋

営業時間も、11時から15時と通常時よりも短縮されてはいるが、醤油を買いに来るお客さんのことを思って、店休日なしで頑張っておられる。

正月の1日も午後~営業。そして、毎週木曜日は午後から店を開けているそうだ。

ちょくちょく来ることはできないので、よく使う「名水たましずく」は余裕を持たせるため大を数本買っておく。他の種類は必要に応じて大きさを変える。

数本まとめて買うと、一番小さな「名水たましずく」を1本、サービスで付けてくれる。この大きさは、トレーラー旅でも場所をとらずに重宝する。

まぁ、ひとつだけ要望をつけるなら、店では現金しか支払い方法がないこと。この店に限ったことではないが、是非、キャッシュレス決済を導入して欲しい。クレジットではなくてもスマホ決済でも構わないので…。

14時44分、駐車場に戻り、クルマに乗って、移動開始。今度は、湧き水を確保する。

↓ 車- 5.0 km 8 分

湧沢津水源(わきさわつすいげん)

に、14時52分に到着した。白川水源からここまでの間に、いくつも水源があるのだが、近くにクルマが駐められて、水量が豊富で一気に水が汲める場所というと幾つかはふるいに掛けられてしまう。

その上に、ここは、毎分5㌧の豊富な水量で、南阿蘇村で一番の軟水と言われていて、地元の方にも人気のある水源だ。なので、結局は、ここで汲んでしまうことが多い。

今日も、地元の女性が水汲みをしていた。聞くと、震災前はご自分の集落に水源があって、そこを利用していたのだが、震災によって、湧水が温泉水に変わってしまった。水としては使えなくなったので、その後はここ、湧沢津水源に汲みに来ているという話だった。

熊本地震によって、湧水も温泉も、枯れたり、減水したり、逆に増水したり…と、様々な変化があった。私も湯平温泉の話をしたり、高森トンネル工事が湧水脈を切断してとんでもないことになった話をしたと思う。

そうこうしているうちに、水も汲み終わり、次の人達もやってきたので、そそくさと水タンクをクルマに積み、挨拶をして、先に出発してしまった。15時04分だった。

しかし、あの女性が話していた、震災によって湧水が温泉水に変わって、従来の用途に使えなくなった話は、かなりレアな話題だ。そういうことが起こることは考えられなくもないので、そのときは深く考えもせずすーっと受け入れてしまって、高森トンネル工事の水脈切断事故にまで話が進んでしまったのだが、あとになって思い返すとそのレアケースの話に好奇心がうずいてきてしまった。

どこの地区で起こった話だったのか、彼女にきちんと聞いておけば良かった。明るくて話し好きの感じのいい人だったので、ヘンに意識しすぎていたことと、次の人達が待っていたので、気がせいて、詳しく聞くチャンスを逸してしまったのだ。

まったくの、やれやれな話だ。ほんと、こんな時こそ、ちゃんとしてほしい。

その場所が分かれば、新たな旅の展開があったかもしれない…。

↓ 車- 12.2 km 26 分 県道111号 経由

風景写真を撮った場所

15時30分、澄み切った青空に満月に近い白い月が浮かんでいたので、阿蘇登山道路吉田線の路肩が広くなっている場所にクルマを停めた。

御竈門山方向

御竈門山は、余り人が入らない山なので、それなりの大変さがあるようだが、山頂からの眺望が実に素晴らしいらしい。今度登ってみようかな。

月をズームアップ

15時40分、クルマに乗って、先に進んだ。

↓ 車- 4.2 km 9 分 県道111号 経由

阿蘇山上広場の無料駐車場

に15時49分に到着。阿蘇山上警備派出所前の60台分ほどの区画は無料駐車場になっている。隣の有料駐車場は広大だが、スカスカ。

午前中、移動開始前にあぴかで、Webサイトによる阿蘇火山火口規制情報をチェックしたときは、確かにB1,B2ゾーンを規制していて、火口見学ができないことを明示していたのだが、クルマを駐車場に駐めて外に出たとき、阿蘇火山防災会議協議会が流している案内放送では、確か火口見学ができないとは言っていなかった。

あれ?、規制が解除になったのかな? 雲ひとつない快晴で、天気も素晴らしいので、微かな期待を胸にダメ元で登ってみることにした。15時51分、登山開始。

↓ 徒歩- 3.5 km 1 時間 0 分

火口目前
しかし、やはりB1,B2ゾーンは規制中だった

ようやく火口付近にたどり着いたと思ったら、やはりBゾーンは規制されていて、火口見学はできないというのだ。愕然としたがそれだけではとどまらず、なんと、C、Dゾーンも規制が始まって、全員退去指示が出てしまった。泣きっ面に蜂だ。

退去の誘導放送が繰り返されている中、辛うじてDゾーンの高台から1枚だけ写真を撮ることができたが、下山するしかなかった。

今回が、2度目だ! 火山性ガスの噴出量が増えたのか、風向きが変わってこちらに多く流れてくるようになったからなのかは分からないが、やっと火口周辺まで歩いてきて、これからゆっくり火口周辺を見学しようとしている矢先に、規制レベルが上がって即刻、退去を指示される。

規制が厳しすぎるのか…、それとも運が悪いのか…。

Dゾーンからの眺め 火口の内部は見えない
とぼとぼ歩いて、料金所まで降りてきた

阿蘇山上広場の無料駐車場

に戻ったのは、16時49分。月は昇り、太陽は橙色が強くなってきた。

阿蘇山ロープウェイ乗り場跡に阿蘇山上ターミナルが建設中

16時51分に山上駐車場をあとにした。それにしても、中岳の地層はクッキリしている

地層が素晴らしい

↓ 車- 2.9 km 9 分 県道298号 経由

草千里展望所

草千里ヶ浜の有料駐車場前を通り過ぎると、道は上り坂になり、右方向に180度方向を変えて、火山博物館の裏手の高台に続いている。その火山博物館の真北に草千里展望台はある。

その200㍍ほど手前に、展望の開けている無料駐車場がある。クルマは10数台分しか駐められないが、ここから展望所や下の火山博物館方面に遊歩道が延びている。

私は展望台まで、歩いて、夕陽に染まる阿蘇の風景を写真に収めた。

夕陽に染まる草千里ヶ浜
阿蘇中岳の噴煙もよく見える
展望デッキ横の遊歩道から見る夕陽

太陽が山の向こうに沈むまで、あと何分、残されているのだろう。米塚までいけるだろうか? 急いでクルマに戻り、17時11分に駐車場を出発した。

しかしながら、日没はあっという間、米塚に到着する前に、夕陽は雲の向こうに沈んでいった。駐車場を出て、僅か8分後の出来事だった。

雲の向こうに沈む太陽

↓ 車- 13.0 km 29 分 県道111号 経由

あぴか北側駐車場

に、帰り着いたのは、17時40分。今日は阿蘇を離れて、道の駅きくすいまで戻る。明日、SL撮影に再チャレンジするためだ。

しかし、風呂には入っておきたい。トレーラーでくつろぎながら、近くの温泉を探した。すでに複数回利用して勝手が分かっている「宝湯」か、あるいは、行くつもりだったが小銭の関係で断念した共同浴場「七福温泉」か…。

悩んだ挙げ句に、まだ行ったことのない町湯のひとつ「阿蘇乃湯」に行くことにした。

支度を調えて、18時36分、またまたヘッド車だけで出発。

↓ 車- 4.8 km 10 分 国道212号 and 県道149号 経由

旅の宿 阿蘇乃湯

18時46分到着。玄関の前が15台ほど駐められる駐車場になっていて、暖系色の暗めの照明で静かな温泉場の雰囲気を醸し出している。そこに、すでに10台以上駐まっていた。

夕食時に行けば少しでも空くのではないかと期待し、この時間帯を選んだのだが、多少混雑しているかもしれないと覚悟した。

阿蘇乃湯の玄関 正面帳場の真ん前に貴重品ロッカーが設置されている

しかし、入館すると静かで落ち着いた雰囲気。人の気配もそれほど感じられない。靴を脱ぎ、正面の帳場で、入浴料500円を支払うと、
「脱衣所にはロッカーがないので、貴重品はここのロッカーに入れてください。」
と言われた。無料で利用できる小型のロッカーだが、カメラや財布、スマホや鍵などを入れるのには不都合はない。

脱衣所からは内湯に行く扉と、右手に直接、露天風呂に出る扉がある。その扉に手書きで、冬季は凍結のため利用できない旨の掲示があり、一瞬、露天が使えないのかと不安な気持ちになった。

しかし、扉を開けてみると、露天風呂にはお湯が張ってある…。入浴できそうだ。するとこの掲示は単なる予告? とにかく服を脱ぎ、内湯へと向かった。

浴場に行くと、先客は3人ほど…。思いのほか混んではいなかった。

とりあえず洗い場で、シャワーを使って上から順に洗っていく。5人分ほどある洗い場の一番奥を陣取ったのだが、その隣は水風呂だ。浸かる人が居ると、冷たい水が足下に流れてきて、それだけでも冷やっとする。よくもまぁ、この時期に水風呂に入る気になるものだ。

私は早く湯舟で温まりたいという気持ちを抑えつつ、丹念に全身を洗った。そして、湯船に浸かった。湯温は、浸かりっぱなしで長湯できる程度のちょうど良い温度だ。

水風呂の横の扉を開けて外に出ると、左右に1つずつ露天風呂がある。右手のものが脱衣所から直行できる露天岩風呂だ。

さすがに湯温はぬるかった。脱衣所からの直通ドアに冬季閉鎖の張り紙があったことが頷ける。お湯の注ぎ口付近だけは辛うじて浸かっていられるが、そこから離れると余りにも温すぎて、いつまで経っても温まることはできないだろう。

もうひとつの東屋タイプの露天は、若干、温度は上がるものの、それでもまだぬるい。

それぞれ、じっくりと時間を掛けて浸かった挙げ句、やはり内湯で身体を温め直して上がらざるを得なかった。

帳場に行って、男性スタッフに温泉成分表を見せてもらえないかと依頼した。すると彼は、額縁に入れて帳場内に掲げられていたものを取り外し、貸してくれたので、私はそれをテーブルの上におき、写真を撮った。

泉質は単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)、泉温47度、pH8.10

温泉成分表

長湯したなぁ。20時09分に阿蘇乃湯を出た。

↓ 車- 4.4 km 8 分 国道212号 経由

あぴか北側駐車場

には、20時17分に帰り着いた。早速、移動準備に取りかかる。トレーラーの中を片付け、荷物をヘッド車に移す。そのとき、温泉で使ったタオルがないことに気付いた。そうかぁ、温泉分析表を写すとき、タオルは隣のテーブルに置いたのだった。

阿蘇乃湯に電話を入れると、女性スタッフが丁寧・親切に対応してくれて、タオルの存在が確認できた。ヘッド車だけでタオルを取りに往復するのは時間がもったいないので、トレーラーを連結し、移動途中に立ち寄ることにした。駐車スペースが気になるが、たぶん何とかなる…。

20時35分、あぴかの駐車場を出た。

↓ 車- 4.9 km 6 分 国道212号 and 県道149号 経由

旅の宿 阿蘇乃湯

20時41分、阿蘇乃湯の駐車場には入れないので、道の壁際にハザード乱舞を付けて停車。急いで、帳場に向かった。タオルは置いていたところにそのまま置かれていた。受け取り、クルマに戻る。20時44分、出発。

↓ 車- 55.3 km 1 時間 26 分 県道30号 経由

道の駅きくすい

には、22時10分に到着。到着後、必要な事務作業を行い、23時過ぎに夜食を撮った。ひとりの勝手気ままな旅だから、食事の時間と内容が適当になってしまう…。

夜食

さあ、明日は無限列車の臨時列車運行最終日…。もう一度、撮影にチャレンジだ。

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