信州の紅葉を訪ねて[1・2日目]出発、そして東へ北へ、今日はできるだけ遠くまで走ろう!
少しでも早く出発しないと時間がもったいない。刻一刻と夕刻が近づくにつれ、心が落ち着かなくなってくる。時計に目を向けるとすでに15時を回っている。
プレジャーRVに電話をして17時ごろに立ち寄ると連絡した。ここは、私の愛車エメロード376vのホームドクターだ。
でも、まだやるべき事が終わっていない。旅の出発準備と旅に全く無関係の事務的な仕事だ。もたもたするんじゃない!と言われそうだが、これでも自分としてはパパッと片付けたつもりだ。
いざ出ようとしたとき、何故か無性に名刺を作りたくなってしまった‼️
旅先で出会った人への連絡先を交換用だ。
そりゃ、あったら便利かもしれないが、今までさほどその必要性に迫られたことはない。
無いなら無いでも構わないので、気持ちを落ち着かせ、自分を思いとどまらせようと努力した。必要な場合はLINEの交換で良いではないか…。
今日に限ったことではない。焦っているくせに、どうしてもそれをしたくなるってことが、ときどきある。
名刺用紙はストックがあった。デザインもある程度、イメージを持っていたし、画像などの部品も揃っていた。LINEのQRコードも画像にして組み込むことなどさほど大変ではない。
結局作り始めてしまい、30分弱で完成した。プリントアウトのコマンドボタンをクリックして、急いでシャワーを浴びた。すでに17時半を回っていた。
身支度を調え、印刷物をチェックすると、デザインは満足。しかし、一枚一枚を切り離したときに、微妙に位置ずれが…。
いいじゃないか、この程度。心の声が叫ぶ。でも…
結局、微妙な余白調整をして、再度プリントアウトした。今度は満足するものに仕上がったので、荷物をクルマに運んで、家を飛び出した。17時45分頃だった。
別件で銀行に寄る必要があった。銀行は通常なら家からクルマで5分程度。それでも焦る。18時を過ぎると、ATMに硬貨の入金ができなくなる…
JR鹿児島線の踏切にひっかかる。JRは早めに遮断機を下ろすので、結構待たされる。
銀行に立ち寄る。パパッと入金を済ませて、クルマに戻る。
トレーラーの月極駐車場に向かうも、またもやJR鹿児島線の踏み切りに捕まる。
ハンドルを握る右手の人差し指で、コツコツとリズムを打ちながら踏切が開くのをを待っていたのだが、その時、昼食時に食べてしまう予定だったおかずがまだ鍋の中に残っていて、そのまま放置されていること思い出した。このまま旅に出てしまうと帰宅時には見るも無惨な姿になり、放置した報いを受けることになる。
やむを得ず一旦帰宅することにした。
鍋の中身をフライ返しですくい取り、そのまま口の中に突っ込んだ。そしてもぐもぐと口を動かし、再度フライ返しですくい取り、口に運ぶ…。全部食べ終えてからフライパンをちゃちゃっと洗った。念のため消灯、戸締りを再確認し、忘れ物がないかどうか頭の中で必要な機材と準備したものを照らし合わせた。
「よし!これで(たぶん)オーケー」。そのとき既に18時03分になっていた。急いでクルマに乗り込み、トレーラーを駐めている月極駐車場に向かう。
しかし、なぜだろう。急いでいるときに限って、いつもなら起こらないようなことが、頻発する。
細い路地から大通りに出たとき、先の信号から続く渋滞の列が、目に入る。駐車場入口をとうに超えて、こちらまで続いている。こんなことはあまり経験がない。というか、この自然渋滞が発生する時間帯に、出発した経験が無いだけである。この時間帯は、ちょっと進んでまたしばらく停車の繰り返しだ。
結局、駐車場入口に到達するまでに信号2回分を要した。たった2階分なのだが、凄く長く感じた。
やっと駐車場に入り、トレーラーの前にクルマを停止させると、隣の市民農園で農作業中だった人が、私のところに駆け寄ってきた。トレーラー連結作業に自分のクルマが邪魔になるのではないかとの心配からだ。
私にとっては全く支障なしだったので、そう伝えたのだが、トレーラーの話から旅の話。新型コロナウイルスの話。最近の政治情勢の話。そして、オレオレ詐欺の話…。5分を経過しても話題は尽きそうもなかったので、切りのいいところで「すみません。待ち合わせをしている人がいるので、また今度ゆっくり…」と言って途中で打ち切った。止めなければ、どこまで会話は続いていたのだろう。おもしろそうな人だったので、時間があるときに、もう一度会って話をしてみたい。
トレーラーをつないで出発時のチェックをして駐車場を出た。まだ、駐車場の出入口は渋滞でふさがれていたし、至るところで自然渋滞も発生していた。
ようやく
株式会社プレジャーRV
にたどり着いたのは18時45分頃。閉店時間の15分前だ。スタッフのYさんは心配しながら待ってくれていた。
早速トレーラーの出発前点検に着手してくださった。私はもうひとりのスタッフであるKさんと、店舗兼事務所として使っている大型トレーラーの中で、キャンピングトレーラーのことや旅のことにまつわる様々な話で盛り上がった。点検完了の報告とともに戻って来たYさんも一緒に会話に加わった。
調子に乗って喋りすぎた。ショップを出たのは20時40分。忙しいのに、いつも付き合っていただき申し訳ないけど、楽しいしありがたい。22.6 kmを40 分で走って、
ダイレックス 飯塚店
に、21時20分に到着した。走りながら食べられるパンや夜食用の惣菜、車中泊時の飲み物や撮みなど、当面に必要な食材を購入した。ディスカウントストア「ダイレックス」は多くの店舗で冷却用の氷を無料で提供してくれている。冷蔵庫が普通に冷え出すまで、あるいはヘッド車を切り離している際に保存用氷は必需品だ。買い物品を入れるレジ袋は、基本1枚1円。トレーラー旅にはレジ袋が必要なのでほんとに助かる。21時55分に出発。
早速、虫押さえに先ほど購入したフランソアのふんわりベーコンチーズマヨネーズを食べた。
15.2 kmを22 分で走って、新しいガソリンスタンド
株式会社ナカハタ セルフ201田川パイパス給油所
に飛び込んだ。22時17分着。エンプティランプが点く前に余裕を持って満タンにしておきたかった。22時36分出発。
国道322号から県道25号経由で、43.1 kmを57 分で走って、23時30分過ぎに関門国道トンネルに突入。本州入り。
その後、国道2号線の25.5 kmを33 分で走って
セブン-イレブン 山陽小野田山野井店の駐車場
で休憩させて貰った。到着は日付が変わって、24日(木)0時08分着。空腹と睡魔に負けて20分間休憩。ダイレックスで買った2つ目のパン、フランソア「いちごカステラサンド」を食べた。コンディションを整えて、0時28分出発。
出発が遅れただけでなく、プレジャーRVでもゆったり過ごしたくせに、今更何を言っているの?って言われそうだが 、とにかく少しでも先に進みたかった。まだ、山口県山陽小野田市だ。先は長い。
国道2号線をひた走る。この道にもだいぶん慣れてきた。59.8 kmを1 時間 15 分で走って
道の駅 ソレーネ周南
に1時42分到着。山口県周南市大字戸田2713。この道の駅「ソレーネ周南」は、設備が新しくて充実している。何と言っても農産品の直営店「取れたて市場ゆーとぴや」やコンビニ「生活彩家」は24時間営業で便利。駐車場も広いし、トイレも綺麗。
運転で凝り固まった身体をほぐすために店内を歩いて回って、トイレも使わせて貰った。
それと、中国地方を走るときは、デジタルスタンプラリーのことも意識しなければならないので、少々せわしくなる。とは言っても、結構楽しいし、従来のアナログのスタンプラリーよりは私向きだ。スマホさえあればいいので、スタンプ帳やスタンプ用紙は不要。しかも御し損じがない。押印時間も回数も自動登録される。
景品にたどり着くには、大変そうだが、単なる記録としては重宝する。
ソレーネ周南を2時11分に出発。そして、さらに国道2号線を東へ。しかし、時間が時間、睡魔に頻繁に襲われるようになった。何とか40.2 kmを49 分で走りぬいたところで
ローソン 岩国周東下久原店
にたどり着き、休憩することができた。到着はちょうど3時。6時22分まで仮眠した。そしてまた出発。まだ、山口県岩国市だ。
国道2号線、128 kmを4 時間 40 分かかって
道の駅 みはら神明の里
に11時02分に到着。広島県三原市糸崎4丁目21−1。
まずは、駐車場から建物を抜け、南側の休憩広場を歩いた。
しまなみ海道で結ばれた島々が見渡せるのだが、天気が今ひとつ。
宿祢島(すくねじま)は、三原市沖に浮かぶ周囲400㍍の無人島。この案内板には、三原市名誉市民である映画監督の新藤兼人氏が、この島を舞台として、映画「裸の島」を撮影したとある。
この作品は、水や電気のない瀬戸内海の小さな島に住む一家の日常や葛藤を描いたもので、1961年(昭和36年)にモスクワ国際映画祭グランプリを受賞し、世界70カ国に配給され、感動の渦を巻き起こしたそうだ。英語タイトル は、The Naked Island (1960)。
今回の旅が無事に終り帰宅したなら、できるだけ早いうちに是非、鑑賞してみたい。
休憩広場から建物の上を眺めると、2階に展望デッキがあることが分かったので、上ってみることにした。
恋人の聖地のような鐘が吊してあり、その奥には「絵馬掛所」が設置されていた。利用するには、1F物販コーナーで1,000円で販売されている「三原だるまと絵馬」を購入して、だるまの面相書きと、絵馬にお願い事を書く。絵馬はここの「絵馬掛所」に持ってきて掛ける。だるまは、そのまま持ち帰る。そうすると、絵馬は、後日糸碕神社へ奉納し祈願していただく仕組みになっているそうだ。
映画「裸の島」の舞台、宿祢島も見えている!
風景を眺めていると、空腹だということに気がついた。もはや朝食か昼食かの位置づけは関係ない。とにかく食事をしたくなった。
1階に降りて、漁師と農家の台所 キッチン ルマーダに入店。
最初はひとり用のカウンター席に座っていたのだが、店内にはまだ核が少なく、座席に余裕があったので、見晴らしの良い座席に移らせてもらった。
日替わりランチを880円をオーダー。たこ飯と白身魚のフライにみそ汁やサラダと小鉢が付く。
JAFの会員特典で会員証を見せると50円引きにするサービスがあったので利用した。JAFナビの情報では100円引きと記載があったが、コロナの影響だろう、いつの間にか割引額が減額されていた。
フライはサクサク、たこ飯も旨い。みそ汁も魚の出汁がきいている。満足できる内容だった。ごちそうさま~
空腹も満たされた。食後に仮眠して、13時33分に出発。さらに東へ進んだ。
山陽側は信号が多いせいか距離の割に時間がかかる。国道2号線を46.5 km、1 時間 27 分かけて
道の駅 笠岡ベイファーム
に、15時ちょうどに着いた。所在地は岡山県笠岡市カブト南町245−5。
ここは、季節によって様々な花畑に変化するのだが、私が前回訪問したときは真夜中に短時間の滞在だったので何も見えず、今回は昼間だったが、ひまわりを刈り取った後とコスモスの咲き始めの間だったので、広大な花畑を観ることはまだできていない。
疲れを取るために仮眠して、今後どう走るかの走行プランを練るために1時間ほど休憩した。そして、せっかくなので広大な畑をぐるりと回ってみた。
16時54分に出発した。
県道34号線を7.0 km、16 分走って、
エッソ 笠岡北SS
に17時10分に到着。満タン給油した。17時22分出発。
国道313号線経由で104 kmを2 時間 49 分で走り
湯原温泉砂湯の近くの河川駐車場
に20時11分に到着した。駐めた場所は 35°12’14.3″N 133°43’52.2″E。すでに、周囲は暗くなっていた。雨が一段落するまでとトレーラーで休憩したのだが、一向にやむ様子がない。
今晩は、入浴を断念し、翌朝送りにした。それならば、近くにトイレのある場所の方が良いので、750 mほど南下したところにある
ゆばら湯っ足り広場
に移動した。場所は 35°11’49.8″N 133°43’57.0″Eで正確には、RVパークの上にある駐車場だ。時刻は21時50分になっていた。軽い晩酌の後、就寝。