ふらり旅

ミヤマキリシマを求めて平治岳登山[1・2日目]男池登山口からかくし水、ソババッケ、大戸越、平治岳

くじゅう連山にミヤマキリシマが咲き誇るのは、5月下旬から6月初旬。今週を逃したら、盛りが過ぎてしまうかもしれない。そう思うと居ても立っても居られなくなってきた。

実は、去年の6月下旬に、長者原→雨ヶ池→坊ガツル→法華院温泉→北千里ヶ浜→諏蛾守越え→長者原というルートで三俣山の廻りをぐるっと一周したのだが、そのときは意識していなかったので、すでにミヤマキリシマの時期は過ぎていた。雨ヶ池の手前で出会った年配の親子連れから、「今度はミヤマキリシマの時期に是非来てみてください。きれいですよ。」と言われたのだった。それを受けて、「じゃあ、来年は必ず…。」と心に刻んでいたのだ。

しかし、そのくじゅう行きのふらり旅実施の障害になったのが、何も考えずに入れた飲み会の約束。2~3週間前、「5月31日(火)の晩に飲みましょう」と誘いを受けていたのだ。数日前に気付き、これさえなければ、月曜日からゆとりを持って出掛け、平治岳ともう一箇所ぐらいゆったりと登山できたかもしれないのだ。

相手が気心知れた旧友なら日程変更も可能だったかもしれないが、最近知り合った女性からの誘いだったので、無下にするわけにもいかなかった。まぁ、飲むには飲むが、深酒しないように細心の注意を払えば、翌日の午前中に出発できるので何とかなるだろう、と自分の心に言い聞かせた。

ところが、実際には想定通りにならないのが世の常だ。

はじめのうちには肝に銘じてペースを抑えていたものの、二次会になって旨い酒を提供されると、いつの間にか上機嫌…。最初の心積もりはどこへ行ったのか…。気付けば深酒し、終電も終わってしまっていた。なんてこった。

2022年6月1日(水)~2日(木)の行動履歴

日田市、九重町
 2022年6月1日(水) 
<車移動> 53.9 km 2時間15分
自宅 2:39~18:32
↓ 車- 3.0 km 28 分 水城駅前通り 経由
九州三菱自動車販売(株)筑紫野店 19:00~19:02
↓ 車- 850 m 8 分 県道35号 経由
とあるキリスト教会 19:10~20:50
↓ 車- 700 m 6 分 県道35号 経由
九州三菱自動車販売(株)筑紫野店 20:56~21:17
↓ 車- 3.4 km 11 分 水城駅前通り 経由
トレーラーの月極駐車場 21:28~21:34
↓ 車- 46.0 km 1 時間 23 分 県道112号 and 国道386号 経由
スーパーセンタートライアル日田店 22:57

竹田市、大分県
 2022年6月2日(木) 

<徒歩移動> 10.3 km 6時間16分 <車移動> 70.9 km 2時間48分
スーパーセンタートライアル日田店 0:00
↓ 車- 50.9 km 1 時間 32 分 スカイファームロードひた 経由
くじゅう長者原駐車場 1:31~6:57
↓ 車- 190 m 4 分 やまなみハイウェイ/県道11号 経由
長者原ビジターセンター駐車場 7:00~7:02
↓ 車- 6.1 km 19 分 やまなみハイウェイ/県道11号andぐるっとくじゅう周遊道路/県道621号 経由
男池駐車場 7:21~7:24 3 分
↓ 徒歩- 1.3 km 31 分
かくし水 7:56~8:07
↓ 徒歩- 1.1 km 32 分
ソババッケ 8:39~8:52
↓ 徒歩- 1.6 km 1 時間 14 分
大戸越(うとんごし) 10:06~10:14
↓ 徒歩- 900 m 58 分
平治岳 11:12~12:00
↓ 徒歩- 1.3 km 42 分
大戸越(うとんごし) 12:42~13:00
↓ 徒歩- 1.6 km 56 分
ソババッケ 13:56~13:59
↓ 徒歩- 1.0 km 28 分
かくし水 14:27~14:55
↓ 徒歩- 1.6 km 41 分
男池駐車場 15:36~15:40 4 分
↓ 車- 450 m 1 分 ぐるっとくじゅう周遊道路/県道621号 経由
名水の滝 15:41~15:43
↓ 車- 6.5 km 21 分 ぐるっとくじゅう周遊道路/県道621号andやまなみハイウェイ/県道11号 経由
くじゅう長者原駐車場 16:04~20:00
↓ 車- 3.4 km 15 分 泉水グリーンロード and ぐるっとくじゅう周遊道路/県道40号 経由
ひまつぶしの湯 20:15~21:15
↓ 車- 3.4 km 16 分 ぐるっとくじゅう周遊道路/県道40号 and 泉水グリーンロード 経由
くじゅう長者原駐車場 21:30

 2022年6月1日(水) 

自宅

に帰ってきたのは、2時39分。Googleマップのタイムラインはそう記録している。酔いを醒ますため、二次会の会場から1時間ほど歩いて帰宅した。そして、そのまま布団の上に崩れ落ちたようだ。はっきりしたことは覚えていない。

翌朝遅くに目が覚めると、とても起き上がれる状態ではなかった。いや、まだ目が回るような状態で気分が悪い。こんな状態では、午前中に出発するなんて、土台無理な話だ。寝返りを打つ程度のことはできても、布団から出て、出掛ける準備をしようという気持ちにはとてもならなかった。

こんなことなら、酒はもうやめてしまおう…。続けていたらまずもって身が持たないし、時間が勿体ない。飲んでいるときは楽しくても、翌日を棒に振るのなら、プラマイゼロ。意味が無い。今度ばかりは真剣に思った。

回復の兆しが見えたのは、午後になってからだった。なんとか、布団から這い出して、水を何杯も飲んだり、風呂にゆっくりと浸かるなどの回復促進策を講じた。

それでも、普段の状態に戻ったのは、夕方近くになってからだった。ホントに深酒には参るし、やめたいのだが、飲み会が盛り上がってしまうと歯止めが効かなくなってしまう…。酒類と水を交互に飲むとか、意識的にペースを抑えるとかしているのだが、それでも、ある一線を越えると、一気にペースが速くなり、水割りの濃度が濃くなる。そうなると二日酔い防止策は吹っ飛んでしまうのだ。

こうなると自力での対策はもはや不可能。私がどんなに抵抗しても、隣で制御してくれる強力な助っ人を置くしかないと思えるのだが、こういう人材を確保することの方が、自力の対策よりも難易度が高く、実効性というか実現性に乏しいのだ。

それに、もうひとつの困ったことは、体調が戻ってくるのに従って、先ほどまでは「今度こそ!」と、心に据えようとしていた断酒の決意が、二日酔いの回復と連動するかのようにいとも簡単にも緩んできてしまうのだ。

年のせいかもしれないが、二日酔いへの抵抗力は低下し、苦痛は増加しているように思う。その都度、もう2度と繰り返えしたくないと決意するのだが、苦痛が過ぎると決意も揺らぐ。その繰り返し…。まったく進歩がない。

早く出るつもりが、もうこんな時間。ならば、今日は休むつもりだった集会に参加して、その後に出発することにした。

そして、準備が整って、家を出たのは、18時32分。

↓ 車- 3.0 km 28 分 水城駅前通り 経由

九州三菱自動車販売(株)筑紫野店

に着いたのは、19時00分。もちろん、ヘッド車の駆動バッテリーを充電するために立ち寄ったのだが、あいにく先客がいて、使用中だった。その人も、充電を始めたばかりだったので、並んで待つと集会に間に合わなくなる。

最近、充電器が使用中で、順番待ちになるケースが増えてきているように思う。PHEVユーザが増えてきたようだ。

充電は諦めて、19時02分に、ここを出た。

↓ 車- 850 m 8 分  県道35号 経由

当然、

とあるキリスト教会

には、早く着いた。19時10分だ。集会が始まるのは19時30分。いつもは時間ぎりぎりに飛び込んでいるので、「どうされましたか?」となる。

普段、ぎりぎりに着く人が早く来たので、出席予定者全員が若干早く揃った。なので、集会も若干早く始めることができた。

そして、その集会も順調に進んで、早く終わった。20時50分に教会を出た。

↓ 車- 700 m 6 分  県道35号 経由

早く終わったのなら、好都合。少しでも早く出発したい。そう思うのだが、充電はしておいた方が良い。ガソリン高騰の時節柄、走行充電でトレーラーの夜間電源を確保するのは極力避けたいのだ。

というわけで

九州三菱自動車販売(株)筑紫野店

に再度立ち寄った。20時56分到着。当然、店舗は閉まっているので、充電中も運転席に座ったまま…。営業時間内であれば、店舗のテーブル席に漬いて、サービスの飲み物とお菓子をいただきながら、パソコン作業を行うのだが、このときはシートを倒し、スマホでYouTubeを見ながら過ごした。

でも、充電は20分間に抑えて、充電量70%ほどで打ち切った。

そして、21時17分に店を出た。

↓ 車- 3.4 km 11 分 水城駅前通り 経由

もう、帰宅をせず、直接

トレーラーの月極駐車場

に向かった。21時28分到着。簡単にトレーラー内を確認し、ヘッド車に連結。ランプ類の点灯点検をして、21時34分に出発した。

買い出しは、いつもならばダイレックス朝倉店を利用するのだが、原店でも間に合うかどうか分からないぎりぎりの線。落ち着かないので、焦らず、日田の24時間営業の店に立ち寄ることにした。

↓ 車- 46.0 km 1 時間 23 分 県道112号 and 国道386号 経由

スーパーセンタートライアル日田店

に到着したのは、22時57分。

トライアルはレジカートを導入していると、どこかで見聞きしたので、クレジットカードが利用できるようになったのだと勝手に思い込んでいた。それが、大いなる勘違い。

「明日は山頂でカップ麺を食べよう。」

ということで、ソースヤキソバと一緒に象印の500㎖弱の水筒を購入。他に並んでいるものよりもやや高かったが、品質表示によると保温性が他よりもやや優れていたのだ。

シンブルバーナーなどを持っていかずに、山頂カップ麺を楽しむなら、水筒の保温性性能は重要だ。

晩酌用の焼酎やビールなども買ったので、購入量が通常の倍ぐらいになった。

「まぁ、クレカで払えば問題ない…。」
そういうつもりで買い物をしていたのだ。

ところが、レジに行ったら、それは単なる思い込みに過ぎなかった。クレジットカードは食料品などの一部の商品以外に3,001円以上、購入した場合に限られ、しかもポイントがつかないことが発覚。まだ入職間もない世話好きな店員さんが、クレジットではないがプリペイド機能付きのポイントカードがあると教えてくれた。

そして、先輩の店員を呼んできて、今の時間帯に手続きができるかどうかを確認し、自分も学びながら、私の手続きに対応してくれた。

チャージに必要な現金をたまたま持っていたので、事なきを得た。キャッシュレス派が苦労する瞬間だ。まぁ、これで晴れてトライアルのポイントカード会員になることができた。

慣れない店での買い物で時間がかかった上に、さらにカードの手続き等も加わって、店を出るのが遅くなった。

要冷蔵の食品関係はトレーラーの冷蔵庫へ。その他は、トレーラーの食品カゴに入れた。出発したのは、日付の変わる 0時00分だった。

スーパーセンタートライアル日田店の店舗入口

助手席にはパン2つを置いて、出発。途中、食べながら走ることにした。

昔に比べれば、菓子パンの摂取量は激減した。以前、職場外での会議に出席する場合などでは、その前にコンビニに立ち寄ってパン2つとお茶を購入するということが頻繁にあった。

しかし、菓子パンのこと。コンビニのことを知ってからは、それをやめた。食品添加物もさることながら、小麦や植物油、甘味料、マーガリンやショートニングが身体にいかなる影響を及ぼすか…、知れば知るほど抵抗感が増している。

完全に避けるまでには至っていないが、意識して極力減らすようにしている。

お腹の虫押さえに買ったパン2つ。

↓ 車- 50.9 km 1 時間 32 分 スカイファームロードひた 経由

そして、ようやく

くじゅう長者原駐車場

に到着。1時31分だった。

トレーラーをヘッド車と切り離し、アウトリガーを接地して、電源ケーブルを結ぶ…。一連の車中泊準備をして、トレーラーに入った。

先ほど、食品添加物などには気を付けるようになったと言ったが、こんなに遅くなっても晩酌をしてしまうのなら意味が無いかもしれない。しかも、スーパーで購入した惣菜!

ファーストフードやスーパーの惣菜は、ほとんどのものに食品添加物が使われ、持ちを良くするだけでなく、素材の質を誤魔化すために、色づけしたり味付けしたり食感を変えたりと可能な限りの調整が行われているらしい。

本来ならば避けた方が良い食品になるのだろうが、たまにはこういう毒っ気のあるものを買ってしまうのだ。日常使いしているわけではないので、ときどき片目を閉じて購入している。

 2022年6月2日(木) 

さて、朝になった。6時30分だ。やや睡眠不足気味だが、早めに登り始めたいので、サッと身体を起こした。

まず、湯を沸かす。山頂カップ麺のための水筒に入れる熱湯だ。余ったお湯で緑茶を入れた。

まずお湯を沸かして…  6時48分

装備を調えて外に出ると、申し分のない天候、澄み切った青空が広がっていた。

これほどまでに天気が良いと、気温が上昇して、暑くなりそう…。バテるかも…。水も多めに持って行こう。

長者原駐車場(東側)
駐車場から坊原・硫黄山・星生山を望む
そして、その左側に指山と三俣山

さあ、出発だ。6時57分。

↓ 車- 190 m 4 分  やまなみハイウェイ/県道11号 経由

その前にトイレに行っておこう。ということで

長者原ビジターセンター駐車場

に移動。7時00分。こちらには、大半の区画にクルマが駐まっている。トイレ前の身障者用区画は開いていたので、ちょっとだけ駐めさせてもらいトイレへ。

たぶんここにいる人達は、くじゅうに登ろうとしている人達に違いない。長者原登山口から雨ヶ池方面か諏蛾守方面に行く人達が主だろう…。

私は、戻ったらすぐにクルマを出した。7時02分だった。これから男池登山口に移動する。

↓ 車- 6.1 km 19 分 やまなみハイウェイ/県道11号 and ぐるっとくじゅう周遊道路/県道621号 経由

男池駐車場

に着いたのは、7時21分。

平日なのにも関わらず、意外と多くのクルマが駐まっている。きっと誰もがミヤマキリシマを主目的にしているはずだ。

登山靴に履き替えて、リュックを背負い、カメラと2本杖を手に持って、歩き出したのは、7時24分。

YAMAPアプリを起動したのだが、操作に不慣れな上に地図をダウンロードしていなかった。普段からもっと使っておかなければいけなかった。プレミアムに移行すべきか、これまでに落としていた地図を削除するのか…。支障はないのか…。男池茶屋の東屋横でもたもたしてしまった。

結局、YAMAPは使わずじまい…。あ~、恥ずかしい…。

男池おいけ入口  7時40分
男池入口から入ってすぐの遊歩道  7時42分
阿蘇野川の畔を歩く
かくし水・登山道への分岐  7時46分
幻想的な風景  7時50分
↑ かくし水  7時55分
迷わないよう、登山道がロープで示されている   8時04分
ロープがなければ迷いそう  8時04分

↓ 徒歩- 1.3 km  31 分

かくし水

があった!あそこかぁ…。一気に期待が膨らんだ。7時58分

あっ!かくし水だ  8時06分

近寄ってみると…。

岩清水が竹を伝って流れ出している。
冷たくて美味しい水   8時07分
もう1杯!   8時07分

かくし水のお陰で元気を取り戻した。8時07分、登山再開。

立ち枯れた後、中が空洞に…。   8時12分
中身がすっかり抜け落ちてる倒木もある  8時13分
8時14分
8時36分
8時41分

標識があった。
「ソババッケ… どういう意味? いったい何?」

森の中の登山道から少し離れた場所で、女性ふたりが敷物敷いて、お弁当を食べているのが見えた。

「すみませ~ん。ソババッケって何ですか?」

すると、ふたりは顔を見合わせて…、ちょっとだけ間を置いて
「場所の名前です…。」

「まぁ、そうですよね。」
そうなんだけど、何か意味ありげな名前…。どうして、そんな不思議な地名になったのか…。それが知りたい…。

↓ 徒歩- 1.1 km  32 分

まもなく、道が下り坂になった。そして、下に広場のような開けた場所が見えた。ここが

ソババッケ

だろうか…。とにかく坂を下ってみる。

下ったところは平地になっているように見える

坂を下りたところに、ソババッケの標識があった。8時39分到着

ソババッケの標識
周囲を山に囲まれている窪地、それがソババッケ

ソババッケの意味は諸説あるようだが、そのうちの一つ「ソバ=そば=近く、バッケ≒崖。」という説はしっくりくる。そばに崖がある場所、周囲が崖に囲まれている窪地。

ここだけ、グランドのように平坦な地面になっている。

横たわっていた大木に腰をかけ、小休止。周囲を眺めつつ水分補給を行った。

そして、8時52分に出発。

大戸越・平治岳方面に進む

慣れないとどれが登山道なのか分からなくなる。ぼーっとしていると、いつの間にか道を逸れてしまっていたりする。気を付けないと…。

風穴、黒岳への分岐点
前が開けた。まもなく大戸越

↓ 徒歩- 1.6 km 1 時間 14 分

大戸越(うとんごし)

に着いたのは、10時06分

ここは、平治岳と大船山の分岐点。平治岳には、ここから右の登山道を登っていく…。確かに上の方を眺めるとピンクの花が緑とのグラデーションのように咲いている。

それにしても、平治岳山頂ははまだまだ上の方にある。しかも思ったより斜面が急だ。

水分を補給し、気合いを入れて、10時14分出発。

平治岳山頂に向かう斜面 ここからは上り専用登山道を上がっていく 10時18分
斜面の途中から三俣山方面を望む  10時20分
白い小さな玉のような花が咲いている これ何の花?  10時23分
三俣山 その手前に広がる坊ガツルと法華院温泉
坊ガツルには多数のテント  10時28分
ここまで登ると硫黄山もよく見える  10時28分
追い越しが出来ない狭い上り専用登山道  10時39分

頂上まであとどれぐらい? 距離感が掴めない…。

やっと登り切ったと思ったら…?? 向こうにもうひとつのピーク?
この岩が山頂だと思ったら… そうじゃなかった…  10時54分
ミヤマキリシマ
上に上がるほどピンクに染まる山  10時57分
東方向 右端が天狗岩?  11時05分
山頂まであと少し…。たぶん…。 11時06分
11時10分

↓ 徒歩- 900 m 58 分

ようやく

平治岳

の山頂に到着した。11時12分。

ここではたくさんの登山者が整然と順番に記念撮影をしている。

平治岳山頂  11時18分
山頂から西南西方向の眺望  
北方向、飯田高原の千丁牟田が見える  11時20分

「天気は凄くいいのに、残念でしたね。」
何度もここに登っているような登山グループのリーダーが、挨拶代わりに声をかけてきた。私は、なんせ初めてで比較対象がなかったので、
「あら、そうなんですね。」
と答えるのが精一杯だった。聞くと虫害らしい。例年に比べて花の付きが悪いのだ。3年に一度ぐらいの割でこんな事があるらしい。

上の方だと割と咲いていてよかったなぁ、という印象だったのだが、例年だともっとたくさん咲き誇っているらしい。そうなると、もっと凄い風景を想像し、それを実際に見たくなる。

また、来年、再チャレンジしたほうがいいということだ。

さて、ミヤマキリシマの株の間を幾つかの狭い通路ができているが、そのうちで他の登山者に邪魔にならない袋小路になっている場所を選んで、腰を下ろした。

今回は、行き掛けに購入した象印の水筒を使って、山頂カップ麺を試してみた。

仕様書には、保温性能が6時間後で71℃以上とある。

陳列棚に並んでいた他のステンレスボトルよりも、この温度が高かったので購入。

朝、トレーラーで湧かしたお湯だったが、カップ麺に注いだとき、普段のポットから注いだときと同じような熱量が持っている手に伝わってきた。

山頂カップ麺を作るには十分な保温性能だと思う。

問題は冬場だ。氷点下を歩いて山頂まで上ったときにどうなるかということだが、それは、半年後に試してみたい。

<楽天市場で記事の同製品を購入>


<同業他社のタイガーの製品ならば…>

繰り返しになるが、最近は、加工食品に含まれている食品添加物を気にしているので、カップ麺は極力、普段使いをしなくなったのだが、こういった特別な場合だけは大目に見ている。

念願の山頂カップ麺を終え、そろそろ歩き出すことにした。先端までは行かないにしろ、先の方へ少し歩いてから、戻ることにした。

坊ガツルの向こうに三俣山と硫黄山  11時51分
振り返って山頂方向  11時56分
株の間を縫うように道がある  12時00分

道が縦横にあるので、ボーッと歩いていると、同じ道に戻ってしまったりする。方向感覚を研ぎ澄ませて歩く必要がある。

山頂標識まで戻ってきた。  12時00分
ミヤマキリシマの花

12時00分に下山開始。

下り道を慎重に歩く…  頂上を振り返ると   12時09分
坊ガツル方面の眺望   12時13分
最初、山頂だと勘違いしていた場所  12時13分

ここからは、下り専用道を歩く。

上り専用道よりも、坂が急になっているように感じるのは、疲れが出ているためなのかもしれないが、たぶん実際にもそうなっているに違いない。

「平治岳登山道下り専用路」九州電力(株)大分支店の看板  12時22分
坊ガツル方面の眺望  12時31分
北大船山方面の眺望  12時40分
坊ガツル方面の眺望  12時40分

↓ 徒歩- 1.3 km  42 分

やっと

大戸越(うとんごし)

まで下りてきた。12時42分。

水を飲み、しばらく休憩だ。とにかく暑い。服装が夏山に相応しくなかったのだろう。もっと薄着にしておけば良かった。

さて、60代ぐらいの10人以上の一行が、記念写真を撮った後、これから山頂に向かおうとしていた。貴重品や水筒など、山頂アタックに必要なもの以外はすべて、リュックごとここに置いていくようだ。しかも、女性の荷物は元気な男性が背負って、女性は身軽になって登るらしい。そして、アタックしない人が荷物の番をするのだろう。グループ登山だとこんな裏ワザというか、役割分担ができるわけだ。

経験の浅い単独行の私には思いもつかない登山方法だ。

13時00分、切りのいい時間になった。さあ、こっちはそろそろ下るとしよう。ただでさえ、バテ気味でペースが遅くなっている。

ここが、上り専用路の入口

↓ 徒歩- 1.6 km  56 分

道に迷ったのかと思うくらい、

ソババッケ

が遠く感じた。暑いのに、水分摂取量を控えていた。残り水が乏しいのだ。それが原因で体力が消耗しているのだろう…。13時56分にようやく到着。

ソババッケ

でも、ここでは、ほとんど休憩せず、先に進むことにした。13時59分出発。

↓ 徒歩- 1.0 km  28 分

かくし水

まで行けば、思う存分に水が飲める。一刻も早く辿り着いて、思い切り水分補給をしたい…。

後どれぐらいでオアシスまでたどり着けるのだろうか…と、幻影を見ながら、砂漠をとぼとぼと彷徨い歩いているかのような心境だった。

そして、やっとの思いでたどり着いたのが14時27分

先客が水場に2人ほど並んでいたので、その後ろに立った。

そして、順番がきた。手を洗い、水筒に満タンに注ぎ、それを一気に飲み干す。そして、もう一度満タンにする。タオルを濡らして、絞り、顔を拭く…。

次の人が来たので、水場を譲った。少し離れた場所に座って、水筒の水を飲みながら休憩。食道から胃に向かって冷たい水が流れていくのがよく分かる。そして、一気に乾いた身体の隅々に水が染み渡っていくような感覚を覚えた。

まだ足りない…。

もう一度、水筒に水を詰めようとと思ったが、次から次に人がやってきて、並んでいる。そして、前後であいさつを交わしながら、水を飲み、出発していった。その波が去るまで列に並ばず、外から様子を眺めていたら、いつの間にか20分以上も過ぎてしまった。

14時55分

もう一度、水筒いっぱいの水を飲み干し、水筒に充填した。

そして、14時55分に歩き出した。急ぎ足で下りているつもりだったのだが、先に歩いている人達の大半には追いつけなかった。

↓ 徒歩- 1.6 km  41 分

ようやく男池と男池橋の分岐点まで来た。折角なので、事のついでに男池そのものを見にいくことにした。

遊歩道に横たわる大木  15時17分
大きなケヤキ  15時19分
岩をがっちり掴んで成長した巨木  15時20分
男池に到着  15時21分
エメラルドグリーンと言おうか、ターコイズブルーというべきか… 透き通った美しく光る水
男池から流れ出た水が、川になって流れていく…  15時28分
男池登山口の看板
男池登山口のゲート  15時30分

男池駐車場

に戻ってきたのは、15時36分。もうヘトヘトだ。とにかく暑かった。暑さのせいでバテたのだ。これなら、今年の2月20日に経験した極寒の久住のようでない限り、寒い冬の方がまだ快適だと思われた。

クルマに戻り、登山靴を脱いだ。そして、15時40分に駐車場を出た。

↓ 車- 450 m 1 分  ぐるっとくじゅう周遊道路/県道621号 経由

名水の滝

に寄ってみたが、滝に下りる階段の入口が閉鎖されていた。

本当に危険なのか、実際に歩いてみたい気分になったが、さすがに登山した後だったので、思いとどまった。名水の滝入口に滞在していた時間は、15時41分からの2分間。

「もうトレーラーに戻ろう…。そして、ゆっくりしよう…。」

↓ 車- 6.5 km 21 分 ぐるっとくじゅう周遊道路/県道621号andやまなみハイウェイ/県道11号 経由

くじゅう長者原駐車場

に到着したのは、16時04分。

駐車場に掲げられている看板  16時06分

トレーラーに戻って、服を脱いで、ベッドに転がった。

この後、どう行動するか考えたが、結論は出なかった。移動する元気は残っていなかった。とにかく仮眠を取って、疲れを癒やすことにした。

目を覚ましたのは、19時45分を過ぎた頃だったように思う…。

空腹を覚えたが、この時間に食事をとれる店は知らないし、コンビニのような店も思い浮かばない…。確か、筌の口温泉の辺りに1軒だけあったと思うが、20時までは開いていなかったような…。

困ったなぁ。食材は米しかない…。

トレーラーを移動させるとしても、結局どこに行っても同じだろう。もちろん移動させるつもりはないのだが、汗だけは流したい。ならば、ひまつぶしの湯に行ってみるか…。

着替えと洗面具を用意し、財布に100円玉が3枚以上あるのを確認して、20時00分にクルマを出した。

↓ 車- 3.4 km 15 分 泉水グリーンロード and ぐるっとくじゅう周遊道路/県道40号 経由

ひまつぶしの湯

に到着したのは、20時15分。珍しく、3つあるお風呂はすべて空いていた。

今日は、真ん中の露天風呂を初体験しようと思ったが、なんとなく落ち着かない。

真ん中の部屋、露天風呂
露天風呂の脱衣カゴ

だからといって、一番奥の風呂は小さい内湯を使うのは…。ひとりなので、別に問題は無いのだが、空いているのなら一番手前の広めの内湯が一番イイに決まっている。

もし、後から家族連れとか、女性グループが来たら申し訳ないが、ひとりで一番広い部屋を使わせて貰うことにした。

一番手前の広めの内湯
内湯の脱衣カゴ
脱衣カゴの反対側 小物と料金箱
浴槽と洗い場

入浴料は大人ひとり300円、こどもは無料なのに、ボディーソープとリンスインシャンプーが置いてある。しかも、貸切湯なのに時間制限はない。その上、名称は「ひまつぶしの湯」。長風呂を推奨しているかのようだ。

温泉分析書

泉質は、単純温泉で、湯温は72.3℃。pHは 6.6→7.35

源泉温度が高いので、水でぬるめないと長く浸かっていられない。

うまく湯温を調整し、1時間ほどゆったりと湯に浸かって、満喫した。そして、21時15分にここを出た。

↓ 車- 3.4 km 16 分 ぐるっとくじゅう周遊道路/県道40号 and 泉水グリーンロード 経由

くじゅう長者原駐車場

に戻ったのは、21時30分。

トレーラーに電源ケーブルを繋いで、トレーラーに入った。

YouTube動画を観ながら、寛いだ。そして、腹が減ったので、夕食というより夜食として、インスタントラーメンを作った。最近は意識して加工食品を避けているのだが、空腹には負けてしまう…。

夜食  23時20分

夕方に仮眠したし、温泉に浸かってすっきりしたせいか、元気が回復し、夜更かしをしてしまった。3時近くまで起きていた。

明日の夜は二日市で会議がある。こっちで自由に過ごせるのは、14時頃までだろうか…。

せめてそれまでの残された時間を有効に使おうと心に決めた。

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