アウトランダーPHEVからエメロード376vに電源を供給する手順
アウトランダーPHEVで牽引するようになって、トレーラーへの電力供給が容易になった。
トレーラーに外部電源を供給できると、冷蔵庫の冷えは良くなるし、パソコンもバッテリー残量を気にすること利用可能。スマホやカメラのバッテリー充電も休んでいる間に済ませることができるし、夏の暑いときには冷風扇も使える…。
そのように大変便利になった。しかし、まだ、若干、気になるところもある。
<問題点1>100VAC電源のコンセントが車内にしか無い。
アウトランダーPHEVの電源コンセントは、フロアコンソールボックス背面とラゲッジルーム右側側面の2カ所に設置されている。いずれも車内だ。
外部にコンセントが無いのは防水性確保などに課題があるからなのだろうか?
だから、私の場合は仕方が無いので、ラゲッジルームのコンセントにエメロードの電源ケーブルを直接挿し、テールゲートに挟む形で外に出し、トレーラーに接続している。
電源ケーブルをテールゲートに挟むことについては、ケーブルを傷める可能性を心配したが、現段階では問題なく使えている。
<問題点2>パワースイッチをオンにしているときはキーレスエントリーシステムが利用できない
トレーラーに電気を供給するには、パワースイッチをOnにしてクルマを正常起動させたあと、AC電源スイッチをOnにしなければらならい。
正常起動させるためにはキーが車内になければならない。だから、キーを外に持ち出して、ドアを閉めると、「ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ」という警告音が鳴り、パワースイッチの切り忘れを防止する仕様になっている。そして、ドアを施錠しようとしてもリモコンキーは動作しない。
当初、これには困惑した。ドアを閉じるときの警告音はあったとしても、鍵が掛けられなければヘッド車に貴重品を残したままにすることはできない。かといって、ヘッド車の貴重品のすべてをトレーラーに移動させることもできない。
ところが、この問題は間もなく解決した。
三菱のエンジニアの方が、パワースイッチをOnにしたまま、ドアをロックする方法を教えてくれたのだ。
その方法は、キーレスエントリーシステムのリモコンボタンに内蔵されている予備キー(エマージェンシーキー)を使う方法だ。
では、手順を示そう。
アウトランダーPHEVからエメロードに電気を供給する手順
1. ヘッド車とトレーラーを適切な場所に停車したら、一旦、パワースイッチをoffにする。そして、ドライブレコーダーのMicroSDカードは抜く。(※注1)
2. ヘッド車から一旦降りて、トレーラーに必要な荷物をすべて移動する。
3. 100vACコンセントとエメロードの外部電源ソケットを外部電源ケーブルで繋ぐ。
4. 再度アウトランダーPHEVの運転席に乗り込み、パワースイッチをOnにする。
5. システムが立ち上がったら、カーナビのAV機能をoffにし、画面表示も消す。その他、エアコンのスイッチもoffにするなどして、無駄な電力消費をできるだけ抑える。(※注2)
6. 100vAC電源スイッチをオンにする。
7. 運転席右側にあるパワーミラー格納スイッチを押してドアミラーを畳み、次にセンタードアロックスイッチを押してすべてのドアとテールゲート、充電リッドを施錠する。
8. 運転席側ドアを閉める。その際、ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ、ピピピッと4回警告音が出るがやむを得ない。
9. キーレスエントリーの予備キーで運転席側ドアのロックを掛ける。これで、アウトランダーの電源は入れたまま、すべてのドアの施錠が完了する。
電源供給を中止する手順
1. キーレスエントリーの予備キーで、運転席側ドアのロックを解除する。
2. 運転席のドアを開ける。
3. パワースイッチを一旦、offにする。すると、キーレスエントリーシステムが使えるようになるので、リモコンキーで集中ドアロックを解除する。
4. 外部電源ケーブルを外し、ヘッド車に収納する。
5. トレーラーからヘッド車に必要な荷物を移動する。
6. ドライブレコーダーのSDカードを挿す。
7. 続いて、運転を開始するならば、パワースイッチをOnにして、クルマを正常起動させ、ドアミラーを開く。
注意事項
(注1)パワースイッチをOnにしたまま放置することになるので、ドライブレコーダーにSDカードが入っていると、その間中、走行中と同じように動画が記録され続けることになる。たいていの場合、これは無駄である。SDカードを抜いておけば、それを防止できる。
また、トレーラーに電源を供給する前には、ある程度、アウトランダーに蓄電しておくことが大切だ。さもないと、電力不足なったときに、アウトランダーはエンジンを勝手に始動させ、電気の供給を継続させようとする。そのエンジン音が周囲への迷惑になったり、地域によってはアイドリングストップ条例に抵触することになったりもするので要注意だ。
(注2)この手順を行うのは、宿泊地にトレーラーを駐めた後であるから、たいていの場合はすでに周囲が暗くなっているだろう。もし、明るいうちにこの操作をする場合は、ヘッドライトがAUTOになっていないかを確認しなければならない。もし、AUTOのままだったら、必ずOFF にする。さもないと陽が落ちたあと、勝手にヘッドライトが点灯し、電力が無駄になるばかりでなく、前面を照らしてしまうことになるのだ。以前、私もこの手の失敗をしたことがある。トレーラーの中にいても窓を閉じている場合は気付きにくいし、出掛けている場合は、戻ってくるまでその状態のままになってしまうのだ。
アウトランダーPHEVの開発者への要望
是非、車外への防水コンセント設置と、パワースイッチoffの状態でのAC電源利用が可能になるように仕様変更して頂きたいものだ。