トレーラー移設作業の流れで、九重・阿蘇周遊へ[4日目]いよいよ うそぐいの滝にチャレンジ
さて、明日がいよいよ最終日。天候が許すならば、今日は、うそぐいの滝に行ってみたい。天気予報を確認すると、正午あたりは太陽も顔を出すようだが、日中はほぼ曇り…。夜には雨もパラつくような予報になっている。
ネット上にあるうそぐいの滝の情報も限られている。うそぐいの滝でググると、トップに出るのは南阿蘇高森町のポータルサイト。でも、ここは、滝の写真3枚と概略の説明であり、行き方についてはほとんど触れられていない。その上、Googleマップで示されている場所は、何故か津留郵便局付近になっており、明らかに間違っている。
次に出るのが、瀑やんさんのサイト「taki3D-紀伊半島と少し全国の滝といろいろの3D写真-」だ。行き方はマピオンの地図と連携させて説明されており、滝に降りていく道の様子は、3D写真を並べて見せてくださっている。しかし、瀑やんさんが行かれたのは2017年5月5日で、今から5年近く前の情報だ。
3つ目は高森田楽の里さんが出しているものだが、写真のみのサイトなので、道順や所要時間などの情報は掴めなかった。そして、投稿日時がないのでなんともいえないが、写真を見ると遊歩道に張られているロープが真っ白だったりするので、歩道が整備されて間もない時の記事ではなだろうか。だとすると、瀑やんさんの2017年よりも以前の情報ということになる。
4つ目以降のサイトはどうやら10年以上前に書かれたもののようだ。
となると、自分の目で確かめるしかない。今回はどこまで行けるのか、わからないが、とりあえず状況確認のため、現地入りしてみることにした。
2021年7月2日(金)の行動履歴
福岡県、大分県、熊本県 <徒歩移動> 3.8 km 3時間 16分 <車移動> 52.7 km 2時間 9分 あぴか北側駐車場 9:05 ↓ 車- 20.3 km 51 分 国道265号 経由 Uターン 9:40~9:42 ↓ 車- 21.5 km 37 分 県道217号 経由 白水大橋北側駐車場 10:19~10:38 ↓ 車- 4.4 km 8 分 県道8号 経由 ここを左折 10:47~10:48 ↓ 車- 750 m 4 分 進入禁止 10:52~10:58 ↓ 徒歩- 650 m 21 分 今日はここまで 11:19~11:21 ↓ 徒歩- 600 m 10 分 進入禁止 11:31~11:46 ↓ 車- 300 m 1 分 農家の男性と喋ったところ 11:47~12:22 ↓ 車- 550 m 4 分 うそぐいの滝駐車場 12:26~12:33 ↓ 徒歩- 850 m 1 時間 18 分 うそぐいの滝 13:51~14:18 ↓ 徒歩- 600 m 39 分 うそぐいの滝駐車場 14:57~15:11 ↓ 車- 4.9 km 23 分 県道8号 経由 白水大橋北側駐車場 15:35~16:32 ↓ 車- 110 m 2 分 白水の滝駐車場 16:34~16:35 ↓ 徒歩- 850 m 42 分 白水の滝駐車場 17:17~17:19 ↓ 車- 140 m 2 分 白水大橋北側駐車場 17:21
あぴか北側駐車場
9時05分、あぴかを出発し、上のGoogleマップの青線を通って、まずは白水大橋の北側にある駐車場へ移動する。
道の駅阿蘇のところで、国道57号線に出て、東へ進み、JRいこいの村駅の手前を右折し、裏道を進む。そして、国道265号線にぶつかったら右折して、外輪山に入っていく…。
そして、県道214号線との交差点を左折しなければならなかったはずなのに、うっかり通り越してしまった。すぐにその過ちに気付いても、Uターンできる場所が見つかるまで、直進するか、別ルートを探すしかない。
↓ 車- 20.3 km 35 分 国道265号 経由
Uターン
9時40分。結局、ここまで来てから、Uターンし、予定の道までもどった。だが、あとになって見直すと、再検索した方が良かったことに気が付いた。まぁ、人生こんなもんだ。
↓ 車- 21.5 km 39 分 県道217号 経由
白水大橋北側駐車場
に到着したのは、10時19分。ここは、普通車33台分の区画がある広めの駐車場で公衆トイレもあるのだが、駐車場名が分からなかった。なので、勝手に白水大橋北側駐車場と仮名をつけて、タイトルにしている。
ここで、トレーラーを切り離し、ここから先は、ヘッド車だけで移動する。なんせ、うそぐいの滝入口からの道路状況がよく分かっていない。Googleストリートビューも見てみたが、うそぐいの滝入口から入って、その先の左折ポイントまでしかデータはなかった。ということは、その先はやたらと狭い道になっている可能性が高いし、トレーラーを連結したままUターンできるような場所がある可能性は限りなく0のはずだ。なにより小回りがきく方が良いに決まっている。
10時38分、トレーラーを切り離し、ヘッド車だけで出発。県道8号竹田五ヶ瀬線を走り、下のGoogle航空写真でいうと、青線の道に沿って走り、①のところにある「うそぐいの滝入口」を右折。しばらく走って②から左折した。
↓ 車- 4.4 km 8 分 県道8号 経由
②地点の
ここを左折
という場所を通過したのは、10時47分。ここから先はGoogleストリートビューのデータすらない道だ。③地点と④地点にビニールハウスがあった。
↓ 車- 750 m 4 分
そして、更に奥に進んでいくと、突然、目の前にコーン2つに掛けられた
進入禁止
のバーが現れた。⑤地点、10時52分の出来事だ。
ぶら下げられた紙には「この先路肩決壊につき通行禁止」「うそぐいの滝には行けません。」とだけある。
「え~~っ、そんな馬鹿な…。」こんなところで、通行止めなんて…。この手前で、左に分岐する狭い農道があったので、辛うじてUターンができるのだが、もしそれがなければ、先ほどのビニールハウスあたりまでバックする羽目になっていた。
車を停め、付近をザッと確認した。クルマを安心して駐められる場所がないかと探してもみた。が、見つからない。さて、この後、どうするべきか…、思案した。10時58分。
「路肩決壊かぁ。なら進入禁止も仕方がない。でも、一応、自分の目で確かめておこう。」
車をUターンさせた上で、コーンぎりぎりまでバックして、そこに駐めた。ここから先は、歩くことにする。この時点では、駐車場の位置がGoogleマップでも分からなかった。ただ、うそぐいの滝よりは手前にあるはずなので、それほど遠くないと想定した。
歩き出すと、左側はガードレールもない斜面になっている狭い道だ。
確かに道路の下の土が崩れ落ちていた。この上を車が走ったら、コンクリートの道は崩れるだろう。しかし、並べられているコーンの位置をずらさなくても、これらの右側を車がぎりぎり通れるスペースがある。これだったら、通行できるのではないかと判断した。
その先まで、歩いて行ってみよう…。
すると間もなく、駐車スペースが現れた。車を展開できるほどの広さは十分にある。上手く駐めれば、5~6台は駐車できるだろう。
さて、ここからは歩道があるはず…。滝に降りる道はどこにあるのか?
入山案内の立て札があった。入山に関する注意書きが記してある。入山は午前中限定。雨天時の入山禁止。入山にはガイドの同行必要。入山時の事前申請必要。こういった内容だ。
コーンの前に駐めたクルマが気になっていたのだが、そう簡単には引き返せない。もうちょっと先まで確認してみることにしよう。
そして、路上駐車したクルマを目指して、小走りで進んだ。
「しかし、このまま帰ってもなぁ…。」何にも情報が得られていない。もう少しだけでも、何か情報を掴んで帰らないと、今後の方針すら立てられない…。
やはり思い直して、再度、歩道の先を確認することにした。せめて、杉林の向こうがどうなっているのかぐらいは確認して帰りたい。
↓ 徒歩- 650 m 21 分
11時20分になっていた。杉林が終わって、ここからは本格的に、藪の中を降りていく雰囲気だった。
今日はここまで
にしておこう。上のGoogle航空写真でいうと⑦地点あたりだ。
とりあえず、一旦戻ろう。駐車場を抜け、車を停めた場所へ早歩きで急いだ。
まあ、それを言うなら、私たちの身体の表面や内部にもたくさんの微生物が住んでいて、私たちの生命維持に大なり小なり貢献してくれているので、同じ事なのだが…。私たちの身体もひとつの宇宙だということをふと思い出す。
↓ 徒歩- 600 m 10 分
進入禁止
の場所にも取ったのは、11時31分だった。
さて、これからどうするのか…。悩ましい…。⑦地点から先は、結構、ハードな道になりそうだ。一筋縄ではいかない。時間もかかるだろう。ならば、せめて車をきちんとした場所に駐め直さない限り、落ち着いて降りていくことはできない…。さあどうする…。
Googleマップで他の駐車スペースなどを探してみたものの、発見には至らなかった。
仕方ない、不本意だが、一旦撤退するか…。11時46分、クルマのパワースイッチをオンにして、アクセルを踏んだ。
↓ 車- 300 m 1 分
ところが、③地点に差し掛かったところで、農作業中の男性を目撃。
情報収集の絶好のチャンスだ。早速クルマを降りて、声を掛けた。
農家の男性と喋ったところ
11時47分だった。
「こんにちは~~、紫陽花が綺麗ですね~。下界ではすでに枯れているけど、ここでは今がちょうど盛りなんですね。」
すると、男性は農作業を中断して、話をしてくれた。
これらの紫陽花は、この男性が挿し木をして増やしたものだそうだ。他にも、しゃくなげ、スイセン、ドウダンツツジ、ヤマボウシ、シャラノキなども挿し木などで増やしており、それらの季節毎に花を咲かせている。中でもシャクナゲが一番のお気に入りだということだ。
話をしているとこの男性はこの辺一帯の土地所有者の方だった。広さも伺ったが、あまりの広さでイメージが付かなかった。
花の話をいっとき伺った後、本題に入った。
「ところで、うそぐいの滝に行きたかったんですけど、行けなくなっているじゃないですか、通行止めになってて…。」
「行けないことはないですけどね…。」
「いや、バーに吊してありましたよ。道路決壊でこの先、通行禁止。うそぐいの滝へは行けませんと書いてありました。それに、Uターンも大変ですよね。」
「あの先に駐車場があるので、そこに行けば簡単にUターンできますよ。」
「えっ、進入禁止じゃないんですか?道路損壊だし…。」
「だから、コーンを一旦ずらして、中に入ってから、またコーンを元に戻してもらえば…。そして、路肩損壊の場所も通るだけのスペースはありますよ。」
「なるほど~~、そうすればいいのかぁ~~。」
昔は滝への道もきちんと整備されていたし、テレビが取材に来た後などは、多くの人が滝を見に訪れていたそうだ。しかし、大雨などで道が荒れると、危険度が増して、ガイドの同行が必要だとか、事前に役場に断りを入れて…となったらしい。
「そうだったんですね~。だから私も実は、進入禁止の場所にクルマを駐めて、一応歩いて、その先の確認に行ったんです。そしたら、崩落箇所はなんとか通れそうだし、その先の駐車場だったら安心して駐められるのに…と思ったところでした。」
なぜ、うそぐいの滝という名前になったのか? この方が説明してくれた。その話によると、谷の方から滝の流れ落ちる音がする。しかし、滝があるんだったら、そこに流れ込んでいる川がないといけないのだが、そのようなものは無い。だからそこに、滝があるというのはおかしい。滝があるなんて嘘だ。うそぶくんじゃない!と、こんな感じで名前が付いたのではないかと…。あくまでも仮説のようだ。
うそぐいの滝は、岩の割れ目から豊富な湧き水が流れ出て、滝になっている。だから、滝に流れ込む川はない。すべて湧き水の滝だそうだ。ますます興味が沸いた。
今日の作業はここでやめて、これから自宅に戻って昼ご飯にするそうだ。奥さんは奥のビニールハウスあたりで作業されているということだったので、挨拶に行って、その後、軽トラで帰宅されるおふたりを見送った。
私は、ちょっとの間、その場に残り、花の写真を撮らせてもらった。
さて、農家の方から話を聞いて、俄然、気が変わった。
滝への道は決して安全とはいえない状態だが、絶対入山してはいけないとまでは言っていないのだ。もし何かあった場合には地元の人達に多大な迷惑がかかるだろう。だから、滝を目指すなら、そうならないように細心の注意を払って、覚悟して目指しなさい。と、そういう風に受け取った。
12時22分、正午は過ぎてしまったが、もう一度、うそぐいの滝にチャレンジすることにした。
↓ 車- 550 m 4 分
うそぐいの滝駐車場
には、12時26分に到着した。コーンを一旦避けて、クルマを進入させ、そして、元に戻した。路肩崩壊の危険性がある場所も細心の注意を払いつつ、右側ぎりぎりを慎重に進んだ。
そして、リュックを背負い、三脚とカメラを持って、12時33分に入山開始。
よく見ると、ここからジグザグに崖を降りていく階段の朽ちた跡がある。ここを降りていくということだ。滑落したら大怪我に繋がりかねない場所だ。滑らないように、慎重に進む。
さて、万事休すか。ここからのルートが分からない…。戻るしかないのか…。
しばらく、思案したのだが、谷川の向こうを少し上に上がってみることにした。すると、道が開けた。
崖に沿ってしばらく歩くと、またもや岩肌から水が流れ出すところがあった。
さらに先に進むと、そのような場所が次々に現れた。
↓ 徒歩- 850 m 1 時間 18 分
そして、その先についに
うそぐいの滝
が現れた。13時51分、到着。
すこし、下に降りてみよう。一番、水量の多いところあたりに…。
素晴らしい滝だ!ほんとうに来て良かった…。途中、何度も諦め掛けたが、帰らなかったことが大正解だ。
もっと、ここにゆっくり留まっていたいのだが、少しずつ雲行きが怪しくなってきている。もし、少しでも雨が降って、道が濡れたら、滑落の危険性が一気に増す。雨が降らない前に、危険地帯を抜けなければならない。
14時18分、帰路に就いた。
写真ではわかりにくいと思うのだが、うつっている脚のすねがほとんど垂直方向だ。梯子は急な角度で、右の急斜面の横に据え付けられていることが分かる。
↓ 徒歩- 600 m 39 分
うそぐいの滝駐車場
にようやく戻った。14時57分だった。
クルマに乗り込んで、しばし休憩。無事にここまで帰り着くことができて、ホッとした。それにしてもかなり危険な道だった。登山靴は履いているもものの、土が湿っている場所は容赦なく滑った。雨が降ったら、登山靴だけで歩くのは不可能だろう。アイゼンとピッケルを準備した方が良さそうだ。
ロープが張られている木は腐っていて、グラついたり折れたりしていたので、頼ることができなかった。そのため、三脚を杖代わりにしてしまったので、脚の1本が曲がって、かなり傷んだ。
ここは、紅葉の時期に来たら最高だろう。しかし、必ず晴れの日で地面が濡れていない時を選ぶべきだ。そして、装備もきちんと調えて、決して、気を抜いてはいけない。
15時11分、帰路に就いた。
このとき、内之浦のお食事処さくらのご主人K.Hさんから電話が入った。このK.Hさんは、以前、私がJAXA内之浦宇宙空間観測所を見学したあと、岸良海岸の展望所にクルマを駐めて海を眺めているときに声を掛けてくれた人だ。船を改造した宴会場「飲方丸」に連れて行ってくれて、しばらくそこで喋った。連絡先を交換し、今度、JAXAのロケット打ち上げを行う場合は㑍連絡してくれる約束になっていたのだ。観測ロケットS-520-31号機が7月20日(火)の早朝に打ち上げられることになったそうだ。プランを練らなくては…。
↓ 車- 4.9 km 23 分 県道8号 経由
白水大橋北側駐車場
には、15時35分に戻ってきた。トレーラーで、登山着を脱いで身体を拭いた。そして、しばらく横になった。歩いた距離はそれほどないかもしれないが、結構な高低差と朽ちかけた難所を通ることで、張り詰めた緊張感があったからだと思う。ここに来て、疲れを覚えた。
しかし、1時間もすると、空腹覚えた。それで、間に合わないかもしれないが、白水の滝駐車場のところにある陽目の里・名水茶屋に行ってみることにした。Googleマップでは一応、17時までと記載がある。
16時32分に出た。
↓ 車- 110 m 2 分
白水の滝駐車場
には、16時34分頃に着いた。店を覗くと、すでにオーダーストップの時間が過ぎて、片付けも終わりそうな状況だった。やはりダメだったか…。残念…。
そこで、しばし、周辺散策をすることにした。
まずは水汲み場があるので、水タンクに給水した。
吊り橋を渡って対岸に行くと、そこはキャンピングパークだ。
そこで、案内板を見て、道を左に進んだ。すると、ふれあい広場があり、野外ステージがある。
その先には駐車場がある。キャンプ場に利用者でも荷物の積み下ろし以外、この先への車の乗り入れ禁止。ここに駐めるようになっている。
ここの利用料金などは先ほどの案内板左上に記載があった。また、公式サイトには、施設案内や料金、周辺案内、Q&Aまで詳しく記載されている。
↓ 徒歩- 850 m 42 分
白水の滝駐車場
17時19分。さて、トレーラーに戻ろう。
↓ 車- 140 m 2 分
白水大橋北側駐車場
には、17時21分に戻った。
夕飯は、名水茶屋に1度ならず2度までもフラれててしまったのが、残念だったが、だからといって、他に食事できる場所を探して、移動するだけの余力は残っていない。簡単に済ませよう…。
外はまだ明るいが、トレーラーは移動させず、ここでこのまま車中泊することにした。駐車場は広いし、トイレもある。前の道の交通量は非常に少なく静かなので、絶好の車中泊スポットだ。
風呂も今日は行かず、明日、福岡に戻るときにどこかに立ち寄ることにしよう。
冷蔵庫の中を物色したら、お好み焼きが残っていることに気付いた!これをチンして食べよう。それでいい。
今日は食事を簡単に済ませてしまったが、何よりずっと前から行ってみたかったうそぐいの滝を攻略できたので大満足。これから寝落ちするまでの時間を使って、写真整理とタイムラインの編集作業をやることにした。
でも、PCを開いた途端、あっという間に寝落ちしてしまいそうだ…。