ぐるっと長旅

ロケット打ち上げ見学のために内之浦へ[5日目]ダグリ岬と都井岬の岬巡り

ロケット打上げの再設定日は未決定のまま、1日が経過した。こうなると最低でも2~3日は、打上げられることはないだろう。ならば、今回は縁がなかったということだ。負け惜しみではないのだが、今回の小型ロケットは、打ち当たったら、シューッと上がっていって、あっという間に見えなくなるそうだ。言わば、ロケット花火の大きいやつ…。まぁ、それでも実際に見てみたかったのだが…。

2021年7月21日(水)の行動履歴

熊本県、鹿児島県、太宰府市、その他 1 個の地域
<車移動> 99.5 km 4時間34分 <徒歩移動> 1.3 km 37分
お食事処さくら 12:10
↓ 車- 7.2 km 28 分 国道448号 経由
JAXA 内之浦宇宙空間観測所 12:39~12:47
↓ 車- 24.1 km 1 時間 3 分 国道448号 経由
くにの松原 13:50~14:05
↓ 車- 8.8 km 14 分 国道448号 経由
岩崎産業㈱ 志布志セルフGS 11 分
↓ 車- 5.6 km 9 分 国道220号/国道448号 経由
ダグリ岬遊園地 14:38~15:10
↓ 車- 500 m 3 分
国民宿舎 ボルベリアダグリ 15:13~15:15
↓ 徒歩- 1.3 km 37 分
国民宿舎 ボルベリアダグリ 15:52~15:54
↓ 車- 9.2 km 15 分 国道220号/国道448号 経由
道の駅くしま 16:09~16:41
↓ 車- 17.2 km 42 分 国道448号 and 日南フェニックスロード 経由
都井岬灯台 17:23~17:38
↓ 車- 750 m 5 分 日南フェニックスロード/県道36号 経由
御崎神社 17:43~18:12
↓ 車- 13.9 km 1 時間 13 分 日南フェニックスロード and 国道448号 経由
串間温泉 いこいの里 19:25~20:05
↓ 車- 10.5 km 18 分 国道448号 and 県道454号 経由
ミネサキ 串間店 20:24~20:51
↓ 車- 1.8 km 4 分 国道220号/国道448号 経由
道の駅くしま 20:54

お食事処さくら

昨日よりは、目覚がよい。深酒せず、夜更かしせず…、これが功を奏したのだ。

昨日同様に、Kさんの居間にお邪魔し、朝食を頂いた。今日もKさんは仕事にでられる…。

まだ相変わらず打上げ日時も決まらないままなのだが、だからといってこの辺りで、ただボーッと待っているのも勿体ない。一旦、東側の海岸沿いを北上し、もし、2,3日以内に打ち上げると発表されれば、どこまで北上しているかにもよるが、場合によっては戻ってくることも考える。そういったスタンスでいるので、とりあえず今日は出発するということと、今回、お世話になった事への感謝も伝えた。

朝食

Kさんが、仕事に出られた後、奥さんとの会話が始まった。昨日には分からなかったが、喋ってみると、凄く気さくで、はっきりした方だった。

イプシロンだったら、点火した後、ゆっくりと持ち上がって、段々と速度を上げていくし、大きいので迫力もある。小型ロケットは、シュッと飛んで、あっという間に終わり!でつまらないとはっきり言われる。

辺塚海岸に注ぐ川で泳いだ話の流れで、Kさんからは、飲方丸の前の川も泳げるほど綺麗だと言われていたのだが、奥さんによると、昔は確かに綺麗だったが、今は護岸工事もされていて、それほど綺麗ではなくなったと…。

元々、奥さんは神戸の都会育ち。Kさんと出会い、短い交際期間を経て、結婚。当時は、こちらに移住することなど露ほども考えたことがなかったのだが、娘さんが小学校6年生だった頃に、Kさんが実家に戻らないといけなくなり、先に帰郷。奥さんは娘さんの卒業を待って、移住することになった。

Kさんが運転するクルマで神戸から岸良まで引越だったのだが、その移動距離があまりに遠かったことと、車窓から眺める風景が、これまで過ごした都会とかけ離れていて、道幅は狭くなるし、交通量も少ない。建物などの人工物がどんどん見当たらなくなる。果たして、こちらで生活はいったいどうなるのかと不安を覚えたそうだ。

そして、実際に生活が始まると、様々な困難にぶち当たる。悩み事をある人に信頼して相談したら、いつの間にかそれが多くの人の知ることとなっていたり…。地域に溶け込もうと積極的に関わったが、「余所から来た人」というレッテルが剥がれるのには、かなりの時間を要したことなど、慣習や人付き合いのやり方の違いで生じた様々なエピソードを話してくださった。

人はそれぞれの人生に於いて、突然、想定外の事態に遭遇し、固有の課題に対処しなければならなくなることがあるのだ。

思い出した…、浜田省吾氏の楽曲、日はまた昇るの歌詞

海鳴りの聞こえる丘で 青空を見上げて想う
この旅の途上で 愛した人の懐かしい面影を

今日まで何度も厄介な事に
見舞われて来たけれど
今も こうして暮らしてる
これからも 生きてゆけるさ

夕日が空を 染めてゆく
明日の 朝も 日はまた昇る
おれが ここにいるかぎり
おれが そこにいようといまいと

激しい河の流れを 静かに見つめて

闇の向こうに何があるのか
誰ひとりわからない
わからぬことを わずらうよりも
今日 この時を 生きていたい

河を渡り 谷間をぬって 頂きを越えて

長い旅路の色んな場所で
数えきれぬ人に出会う
誰もが 皆 自分の人生と闘っている

荒野にひとり君は立ってる
行く道は幾つもある
だけど たどりつくべき場所は
きっとただ ひとつだけ

どの道を歩いて行こうと
君は君の その人生を 受け入れて楽しむ他ない
最後には 笑えるように

「日はまた昇る」 浜田省吾

いつの間にか、11時半になっていて驚いた。今回はこの辺にして、トレーラーに戻った。奥さんもご自分の家に戻られた。

出発準備を整え、お食事処さくら前の空き地を12時10分に出た。

国道448号線に出て、1分もかからないところに岸良海岸駐車場がある。ここは、3ヵ月前の4月15日にKさんと出会った場所だ。岸良海岸が一望できるビュースポットだが、今回は、海側ではなく山側に興味があって、クルマを駐めた。道向かいの約80㍍ほど先に高田の滝がある。それを見に行った。

国道から眺める高田の滝
ニホントカゲの幼体 尻尾が美しい
高田の滝 ズームアップ

高田の滝滝ペディアによると、渓流瀑斜瀑落差25㍍

岸良海岸駐車場には東屋あり
岸良海岸駐車場からの眺望

台風の影響で波が荒い

12時11分に,駐車場を出た。

↓ 車- 7.2 km 28 分 国道448号 経由

JAXA 内之浦宇宙空間観測所

には、12時39分に到着。今日は施設見学ではなく、情報収集のために立ち寄った。トイレに立ち寄った序でに、守衛所に行って、立っていた守衛さんに聞いてみることにした。明らかに昨日の方とは違っていたが、構わず声を掛けた。

「こんにちは、すみません。20日に打ち上げ予定だったロケットは、いつに延期になるか分かられますか?」
「いや~~、ここは、守衛所なので、そういったことは分かりません。直接JAXAの方にお問い合わせください。」
「あっ、そうですか。そりゃそうですよね。分かりました~。」

なんか、ヘンな格好になった。昨日の守衛さんは、凄く詳しくて、フレンドリーにいろいろと説明してくれたのだが、守衛さんは皆、こんな人だとは限らない。そりゃそうよね~、今日が普通で、昨日がたまたま恵まれていただけって事だ。

ならば、わざわざ受付に行くまでもなく、後ほど、Webサイトで確認すれば済むことだ。12時47分に、トイレ前に駐めていたクルマを出発させた。

ここからは、無計画で都井岬を目指し、途中で何かめぼしいものが視界に入ったら、駐めて、確認するというスタンスで走ることにした。いつものふらり旅の基本スタイルだ。

宙の家の前を通過し、内之浦の街中も通り過ぎた。そして、柏原海岸の横も通ったが、停まることはなく、そのまま走り去った。

しかし、ただ走るだけというのも如何なものか…。

↓ 車- 24.1 km 1 時間 3 分 国道448号 経由

そうこうしているときに、

くにの松原

キャンプ場は右という標識が目に入った。おお~、寄ってみよう!

国道を右折すると、松林の中に入り、道幅は辛うじて、すれ違える程度の広さ。そのまま直進していると、左右に分かれる場所があった。右に行くとプール、左は海岸とある。

左に進んでみた。ただ、道幅は更に狭くなり、離合が難しい幅になった。このまま進んでいいか不安になったが、とりあえず行ってみた。

すると海岸に出た。珍しい!海岸にクルマで直接出られるところなんて、滅多にない。しかし、砂浜まで車を進めて、砂にタイヤを取られるようなことになると後がやっかいなので、海岸に出たところの駐車スペースにクルマを駐めた。13時50分だった。

くにの松原のGoogleマップ航空写真

クルマから降りて、しばらく砂浜を歩いてみる。

この砂浜では季節によって、投げ釣り、地引網、潮干狩りが行われている。また、ウミガメの産卵、放流でも有名な場所で、監視員の保護の元に、卵から無事に羽化して、小さなウミガメが海に戻っていくそうだ。

砂浜の奥にある広大な松林は、海岸に沿って7㎞も続いており、広さは146㌶もある。

海岸の駐車スペース

くにの松原キャンプ場には隣にレジャープールや遊歩道があり、コテージ、林間のフリーキャンプサイト、オートキャンプサイトなど充実した設備がある。

しかし、海岸には寂しいほどに何もなく、自然のままだ。以前は道の駅くにの松原おおさきあるばる大崎で泊まったことがあったが、こんな近くにくにの松原海岸があると知っていたら、こちらで泊まった方がよかったかもしれない。トイレは、くにの松原芝生広場のところにあるようだ。そして、温泉は道の駅にある。ただし、現在は改装工事のために臨時休業中だ。

14時05分にここを出た。

↓ 車- 8.8 km 14 分 国道448号 経由

岩崎産業㈱ 志布志セルフGS

には、給油のために立ち寄った。14時19分~14時30分まで。リッター157円×20㍑給油。

↓ 車- 5.6 km 9 分 国道220号/国道448号 経由

そして、

ダグリ岬遊園地駐車場

には、14時38分に到着。昼食を採っていなかったので、昼食休憩を兼ねて、トレーラーに乗り込んで、ビビンバ丼を食べた。

食後に周辺散策に出た。この駐車場の隣は、小さな遊園地だが、こども連れの客で結構賑わっていた。反対方向には多目的広場と海水浴場があったが、昨日、綺麗な場所で海水浴と川泳ぎをしたばっかりだったからか、なぜかそちらに行ってみる気にはならなかった。

それよりも、300㍍ほど南の高台に、国民宿舎ボルベリアダグリがあり、そこから遊歩道を歩けば、ダグリ岬展望台があるようだ。そこに行ってみることにした。15時10分。

国民宿舎には駐車場があるだろう。トレーラーごと国民宿舎の駐車場に移動した。

↓ 車- 500 m 3 分

国民宿舎 ボルベリアダグリ駐車場

に着いたのは、15時13分。クルマを降りて、遊歩道を歩く。

国民宿舎 ボルベリアダグリ駐車場
遊歩道入口 展望所は右へ進む
遊歩道 両脇には南国の木々が植わっている
分岐点 左の道が展望台に続いている
遊歩道にはフナムシがいっぱい 私が通るとザザザッと一目散に走って逃げる
展望所からの眺め 南西方向
やはり波が荒い
展望台からの眺め 南東方向
展望台からの眺め 西方向 志布志港が見える
展望所の2階部分
展望所全景

展望所から元の道を戻り、先ほど通った分岐点を、今度は右下に降りていくと海岸に出る。

アカテガニ
人通りが少ないためか、遊歩道のあちこちから、顔を出している
海岸に出る
独特の茶色い岩
エメラルドグリーンの海
このような道を降りてきた
分岐点に戻ってきた

↓ 徒歩- 1.3 km 37 分

国民宿舎 ボルベリアダグリ駐車場

には、15時52分に帰ってきた。

クルマで来ているカップルから、この先には何かあるかと問われたので、展望所と海岸に通じる遊歩道がある、とだけ答えた。彼らが実際に歩いたかどうかは見ていないが、アカテガニはともかく、ヘビやフナムシを見たら、彼女の方は平常心でいられるだろうか。そうなれば、彼の対処ひとつで、いいところを見せることのできる絶好のチャンスかもしれない…。

ただ、勝手に想像して、決めつけてしまうはよくない。いろんなパターンがあるし、意外な展開もあり得る。彼の方が驚いてしまって足がすくみ、彼女が平然として、彼を慰め励まし、この難局を乗り切ることだってあるかもしれない…。まぁ、いずれにいても、楽しそうだ。

15時54分、ひとり寂しくクルマに乗り込み、ここをあとにした。

↓ 車- 9.2 km 15 分 国道220号/国道448号 経由

道の駅くしま

には、16時09分に到着した。まだ部分的にしか出来上がっていない新しい道の駅だ。「地域に寄り添う、新しいタイプの情報発信地」とうたっている。

飲食物産館
情報提供施設

飲食物産館と情報提供施設は、いずれも今年の4月24日にプレオープンした新しい施設だ。

情報提供施設の建物に入ると、正面に休憩室があり、右側にトイレ。左に情報提供コーナーがある。

情報コーナーには、人が常駐しており、気軽に相談できる。

「これから都井岬に行ってみようと思っているのですが、その周辺で、お勧めの風景写真のスポットはありますか?」

と聞くと、

「それならば串間風力発電所は如何ですか?」

と言って、カラーコピーをとってくれて、行き方を説明してくれた。そして、都井岬から北に抜ける海岸沿いの道は工事中で通行止めになっていることや、途中に串間温泉いこいの里があって、時間が許すなら入浴してみて欲しいなど、様々な情報を親切に提供してくれた。

このコーナーに、道の駅スタンプが置いてあり、新しい施設だけあって、珍しい金色のスタンプ台になっていた。

左がその金色の道の駅スタンプ

情報コーナーを出たら、無料休憩所のテーブルで女子高生が2人組が勉強していた。目が合うと、挨拶してくれた。一般利用者まで礼儀正しい…。地域性だろうか…。

建物を出て、その先に行ってみた。交差点の向こうに市電の車両が置いてあるのに目がとまった。行ってみることにした。

交差点の横断歩道を渡り、着いてみると、そこは、道の駅ではなく、本物の駅。JR九州の日南線、串間駅だった。その一角に静態保存されているレトロ路面電車で、中は観光案内所として利用されていた。しかし、今年の3月31日にその役割を終え、閉館した。

ここの後継が、先ほど訪ねた道の駅の情報提供施設だったわけだ。

串間総合案内所だったレトロ路面電車  広島電鉄の実物車両を使っている

まだ都井岬に行っていないので、急いで道の駅に戻った。

道の駅くしまの飲食物産館前の駐車場から情報提供施設を見る

今日はこの後、どこをまわって、どこに車中泊をするのかを決めかねていたので、トレーラーを繋いだまま、ここを出発した。16時41分。

都井岬に向かう途中、情報コーナーの人が紹介してくれた串間風力発電所があるにに気付いたが、まずはメインの都井岬を目指していたので、素通りした。(串間風力発電所のパンフレットPDFファイル

そして、国道448号線から県道36号フェニックス日南線に入って間もなく、目の前に料金所が現れた。

えっ?都井岬って有料施設なの?そういう意識なしに走ってきていたので、正直驚いた。

「野生馬保護協力金をお願いします。クルマは1台400円です。」
「え~、都井岬って有料だったんですね。こんな遅い時間からでも、馬は見られるんですか?」
「もちろんです。野生の馬なので24時間見ることができます。」

まあ、それはそうだろうけど、馬の写真が撮れるかどうかってことなんだけどな…。仕方がないので、400円支払って、ゲートを通過した。

草原で草を食む野生馬たち

↓ 車- 17.2 km 42 分 国道448号 and 日南フェニックスロード 経由

都井岬灯台

の駐車場には17時23分に到着。

灯台の方に向かうと、ゲートがすでに閉じられていて、この先には進めなかった。

灯台の敷地内に入るのも有料だとは驚いた。入場料は大人(中学生以上)300円だ。しかも、入場できるのは、9時00分から16時30分。3月~10月の土日だけは17時00分までの30分延長となっている。

ゲートの隙間から灯台を見る
灯台のゲート
灯台前の店も全て閉まっている
ソテツの雄花
ワスレグサ
ハマユウ
「九州で唯一、のぼれる」灯台とうたった看板

この看板似名前がある公益社団法人燈光会のWebサイトで検索したら、

燈光会とは
航路標識事業の発達を助成し、航路標識に関する知識の普及を図ることを主目的に大正4年1月に設立し、大正13年10月に社団法人「燈光会」、平成25年4月に一般社団法人「燈光会」、平成27年4月に公益社団法人「燈光会」となり現在に至っています。

燈光会の事業は
1.航路標識事業の発達の助成
2.航路標識事業に関する周知啓蒙
3.航路標識事業についての調査研究
等となっております。

具体的には
1.博物館・記念館での資料展示に関する助成
2.見学できる灯台での業務
3.航路標識の案内板の設置、紹介パンフレット等の作成・配布
4.灯台の歴史に関する資料文献等の整理、機材の保存
5.航路標識に関する文献・書籍の発行
等を行っております。

燈光会のWebサイトより

とあり、全国に同じような形態の灯台「のぼれる灯台16が、掲載されていた。

駐車場に戻ってきて、灯台を眺める
駐車場から北側の眺め

だいぶ暗くなってきた。17時38分だ。

↓ 車- 750 m 5 分 日南フェニックスロード/県道36号 経由

御崎神社

の駐車場には、17時43分に到着した。海側に白い鳥居が見える。

御崎神社の駐車場
御崎神社はここから階段を降りていく
ソテツの間を降りていく
御崎神社拝殿
拝殿から崖の中腹にある本殿を望む
御崎神社の説明板
拝殿の内部

しばらく拝殿前の広場で、写真を撮ったり、案内板を読んだり、佇んだりして過ごした。そして、今度は降りてきた参道を登っていく。本殿にはなんとかして行けないものか?

本殿に行ってみたいのだが…
本殿への道は立入禁止

ロープの向こう側は、草が生い茂っていて、まるで状況が掴めない。想像だが、本殿への道はたぶん崩落しているのであろう。獣道のようなものすら確認できない。

挑戦する気持ちはすぐに萎えた。そして、そのまま駐車場への上り階段を上がっていった。

御崎神社の駐車場に戻ったのは、18時12分。ずいぶん暗くなってきた。御崎馬たちはどこにいるのだろうか…。

クルマに乗り込み、駐車場を出た。そして、県道36号日南フェニックスロードまで戻ったら、そこを左折し、400㍍弱進んだところの民宿海洋荘の入口辺りに、トレーラーを駐めた。

仔馬が母お馬の後に付いて歩いている。母馬は食べるのに一生懸命
この親子以外にもう一頭
向こうの草原を別のカップルが…
道の反対側には、たくさんの御崎馬が出てできた
民宿海洋荘前に駐めたトレーラー
民宿海洋荘

念のために、奥にある民宿海洋荘の玄関まで、歩いて行ってみたが、週半ばの平日の夕刻。ひとけがなかった。きちんと確かめたわけではないが、すでに営業が終わってる雰囲気だったので、扉を開けることもなく、クルマに戻って、帰途についた。

ホテルの廃墟

それにしても廃墟になったホテルが多数、存在しており、折角の南国情緒溢れる景観に触れて感激しても、寂しい現実に引き戻される。1960年後半から70年代後半にかけての10年間は宮崎県が新婚旅行のメッカと呼ばれるほど、大挙して新婚カップルが押し寄せた。その時代の名残だ。

それにしても、10年で流行が廃れるとは、なにが原因だったのだろうか…。人々は飽きっぽいということか…。

野生馬保護協力費については、突然、有料道路の料金所が現れた火と思いきや、その上、岬の灯台も有料。しかも、ゲートが閉まった後なら、灯台もとにも入れず、岬の突端からの風景すら見られない。さすがにこれにはがっかりした。以前にあったビジターセンターも入場料が必要だったらしく、次から次にお金を要求されると残念な気持ちになる。しかも、それらのお金がどのように使われているのか、よく分からない…。これも想像で申し訳ないが、次から次に徴収される料金は観光客場慣れの一要因になっていないのだろうか…。 などと、悶々とした気持ちを抱えたまま、クルマを料金所方向に超低速で走らせた。

すると、どうだろう。丘の上や海側の草原に、幾つもの群れが姿を現した。日没近い時間帯だったので、光量が乏しく、画像が荒れてしまっているが、あちこちに点在する御崎馬に夢中になってシャッターを切った。

御崎馬の群れに出会った途端、気分は一新し、すがすがしい気持ち、ワクワクする気持ちに包まれた。

丘の上を、草を食みながらゆっくりと移動する御崎馬
道路脇にクルマを駐めて写真を撮る…

平日の日没前後の時間帯だからだろうけど、都井岬内の道路を走るクルマはほとんどない。お陰で、ゆっくりのんびりクルマを進め、近くに御崎馬の群れを見つけては道路脇にクルマを駐めて、写真を撮った。

もし、通常の一般的な道路と同じぐらいの交通量があったら、とてもこういった走り方はできない。

観光客が多くなる時期や時間帯に備えて、道路脇にゆとりある駐車スペースがほしい。そうなれば、心置きなくクルマを駐めて、御崎馬の観察して、撮影もできるようになる。

海側の草原で草をついばむ御崎馬 向こうには串間風力発電所の風車がみえる
手前の2頭が近づいてくる
でも、食事に集中していて、お互いや周囲には無頓着?!
2頭でゆっくりと歩いてくる
目の前を横切っていく
向こうの海に、かーフェリーさんふらわあが進んでいく
御崎馬よりもさんふらわあの方が圧倒的なスピードで進んでいった

↓ 車- 13.9 km 1 時間 13 分 日南フェニックスロード and 国道448号 経由

とうとう日が暮れて、周囲が暗くなった。協力金の徴収所である駒止の門は、すっかり扉が閉じられていて、係員もいなかった。

だが、それでも問題は無い。各自で、扉を開けてクルマを出す。そして、元通りに扉を閉める。それだけでよい。このゲートは御崎馬が都井岬外に出ることを防止するためのものだ。同じように外から都井岬側に入ることも可能だ。

私が通ったときには、後からクルマが1台連なっていたので、私が門を開けて、後の車のドライバーがゲートを閉じてくれた。たぶんこの方は、海の見える草原で、向こう側にいた馬の群れに近づいて、観察していた人だ。その時点では、都井御崎牧組合の方だと思ったが、たぶんこの方も旅行者のようだ。

帰りに串間風力発電所にも寄って写真を撮るつもりだったが、既に暗くなっているので、今回は素通りした。その代わりと言って葉なんだがパンフレットのPDFファイルのリンクを載せておく。

串間温泉 いこいの里

には、19時25分に到着した。ゲートを閉めてくれた方だと思うが、その人も私の車の後を追従して、ここに入ってきていた。

私はクルマから降りて、入浴の準備をした。バッグから着替えを揃えたり、アメニティを取り出したり…。それにしても、なんとなく照明が暗くて、人の気配を感じない…。おかしいなぁ…。玄関には灯りが灯っているんだけど…。

その間に追従してきた彼が先に、入り口に向かった。そして、玄関前でうろうろしている。どうしたのか??

私も玄関に行ってみたのだが、入口のドアが開かない。

事態を飲み込むのに時間がかかったが、どうやら営業していないようだ…。Webサイトを調べてみると、毎月第3水曜日が定休日とある。運がいいのか悪いのか、月に1回の定休日に見事当たるとは…。泉質も設備も良さそうで、興味津々だっただけに衝撃だった。

先ほど、 駒止の門 のゲートを閉めてくれた人は、「困ったなぁ~」といいつつも、先に出て行った。どうしても今日は入浴したいらしかった。

私が玄関前からクルマに戻っているとき、もう1台、クルマが入ってきた。夫婦連れのようだ。

「今日は休業日みたいですよ。」というと、「え~っ?」と言いつつ、自分の目で確かめていた。気持ちはよく分かる。期待してやってきたのに何たることだと…。もしかしたら、この人の情報が間違っているかもしれない…、という一縷の望み抱きつつ、自分の目で確かめたくなるものなのだ。

20時05分に駐車場を出た。今日はもう遅い。他を探す気力もなかったので、入浴は諦めた。そして、食料品を調達したら、これ以上先に進むことはやめて、道の駅くしまに泊まることにした。

↓ 車- 10.5 km 18 分 国道448号 and 県道454号 経由

Googleマップでスーパーマーケットを検索して

ミネサキ 串間店

に向かった。20時24分に到着。このミネザキというスーパーは、今年の 4月13日に志布志の有明店を利用させてもらった。大きなカゴや棚に商品を所狭しと大量に並べる展示方法は、私の嗜好にピッタシ合致する。商品がいっぱい溢れているように見えて、選び放題なんじゃないかと楽しい気分になる。

白菜や豚肉、こんにゃくなどの鍋の材料と、冷お好み焼きの凍食品など簡単に食べられるもの、それに飲み物と缶詰などの晩酌セットを購入した。ここはクレジット決済ができるところも嬉しい。

買い物を終え、20時51分に店を出た。ここから、道の駅くしまは目と鼻の先だ。

↓ 車- 1.8 km 4 分 国道220号/国道448号 経由

道の駅くしま

には、20時54分に到着。道から飲食物産館に向かって左奥にも駐車場がある。そこはトイレからは離れているが、道路から離れているので、こちらの方が静かなはずだという判断だ。そこにトレーラーを繋いだままの状態で駐めた。

遅くなったので、食事は簡単に済ませた。先ほど買ったばかりの冷凍食品と缶詰だ。

今日は朝早くから起きて、よく喋り、よく運転して、よく歩いた。早めに床に就くことにしよう。

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